武士の家計簿

先日、DVDで『武士の家計簿』を見ました。

加賀藩の下級藩士で御算用者(会計処理の役人)を務めた猪山家(当主・直之、父・信之)に残された、約37年間の入払帳や書簡をもとに、幕末から明治維新を経て明治士族となる武士官僚の家庭の日常生活や武士階層の風習が描かれています。

本自体は、2003年に新潮新書で発刊された歴史学者磯田道史の著書です。

磯田さんは2001年に神田神保町の古書店でこれらの文書を入手し、いわゆる一般向けの教養書として書かれました。

ドキュメンタリー的なノンフィクションで面白味はありません。しかし、2010年にこれを原作として映画『武士の家計簿』が製作されたのです。
映画の後半では、猪山成之の数奇な足跡もたどっています。

代々の家職で事務処理と計算に優れた成之は、平時の会計事務にとどまらず、その延長で兵站事務にも才能を発揮しました。

加賀藩が新政府方に就くと、大村益次郎のもとで軍務官会計方にヘッドハンティングされ、新政府軍の財政を支えたのです。

その時の言葉が印象的です『猪山成之の事務処理能力は、兵力1万以上に匹敵する』。


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そうです、戦争でも武器だけ持っていれば勝てるわけではないのです。もちろん武器も購入する必要があるのです。
まさに、現在のビジネスも同様ではないでしょうか?どれだけ、優れたサービス・商品やマーケティングがあっても、

会計が拙ければ、発展はありません。

経営者の中には、『数字が苦手』といって、家計も奥さんに任せている人が見えます。

これでは、ビジネスをやる資格はありません。まず、家計の管理から始めるべきではないしょうか?
実は長谷川家は、父親も私も家計は男が管理しています。そして、毎年、12月31日には全財産目録を作成します。

貯金、株式は時価評価、借入等をノートに記します。コメント欄には、1年間での大きな買い物記載します。

父親のノートを見せてもらいましたが、50年近く記されたノートは、読み物としても面白いものです。
将来誰かが、古書店で発見して、そこから当時の生活スタイルが想像され、映画化されるかもしれません(笑い)

皆さんも、年に1回の財産目録作成はお勧めです。

長谷川嘉哉監修シリーズ