先日、鴫原弘子先生にコーディネートいただいたブレザーを受け取りにお店に伺いました。お店の方が、私に持ってきたブレーザーには、なんと画家の○○博様と書いてあるではありませんか!ちなみに彼の絵は、数年前に無理をして原画を購入しているほど好きな絵でした。もちろん私は、画家でもありませんので”私の注文したものと違います“と申し上げました。しかし自分勝手ですが、すっかり知り合いになった気になるので不思議です。
そんな勘違いから、手に取った本が『千住家の教育白書by千住文子』です。この本は、三人の“世界的芸術家(長男・博は日本画、次男・明は作曲、そして娘・真理子はヴァイオリン)”を育てた母の記録です。
いくつかご紹介します。
① 子供は親のものではないんだ。将来どんなことをやっても自由なんだよ……。夫の励ましを胸に、母は子供たちと本気で向かい合った。
② 一度集中したことのある子は、興味の対象が変わっても集中できる
③ 子供に勉強を教えてどうなる?大人になったら、誰かが教えてくれるのかい?
④ 僕たちは20歳代前後にもっとも近くの愛する人の死を経験した。とても貴重なことだった。これから、それぞれ自分の道に突進していけると思うよ
⑤ 成功は、努力と才能の掛け算。どちらかがゼロなら、答えはゼロ
⑥ 僕はあなたを褒めない。もし僕が褒めたら”ああもう駄目なんだ”と思いなさい。どうせ大したことはない、と思ったら褒めることにしているby江藤俊哉先生
⑦ 父親の考え方は、”人生のチャンスをつかむ”勝敗を問題にせずそのプロセスを大切にする”
最後の解説を重松清さんが書かれていました。
“たぶん僕たちは誤解している。憧れと敬意、そして少しばかりのやっかみが解けた羨望を胸に・・「あの家族」のことを誤解している。しかし、なんと一生懸命な家族なんだろう、なんてがむしゃらな家族なんだろう、そして、なんて仲良しの家族なんだろう”
私も、読むまでは重松さんと同じ印象を持っていました。とても素晴らしい家族だと思います。是非一読をお勧めします。