【お薦め本の紹介】嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか

【お薦め本の紹介】嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか

中日ドラゴンズのファンとしては、落合博満さんが監督の時代はとても楽しかったものです。くだらないファンサービスより、何より強かったからです。勝つために何をすればよいかを徹底的に追求したために、一部の人たちには徹底的に嫌われてしまったのですが・・。鈴木 忠平さんの『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』では、そんな舞台裏が、小説のように描かれ一気に読めてしまいます。

  • 就任したとき、ひとりのクビも切らなかった落合は一年をかけて、戦力となる者とそうでない者を見極めた
  • それまでの中日には選手寮にいる選手──原則として高卒四年、大卒二年──はクビにならないという暗黙のルールがあったが、落合のメスに聖域はないのだ
  • なぜ、落合という人間は、今あるものに折り合いをつけることができないのだろうか。なぜ、わざわざ波風を立てて批判を浴びるようなことをするのだろう
  • 俺が何か言ったら、叩かれるんだ。まあ言わなくても同じだけどな。どっちにしても叩かれるなら、何にも言わない方がいい
  • ベンチから定点観測するなかで、三塁手としての立浪の守備範囲がじわじわと狭まっているのを見抜いていたのだ。だから森野にノックを打った
  • レギュラーっていうのはな、他の選手にチャンスを与えてはいけないんだ。与えれば奪われる。それがこの世界
  • 目の前にあるひとつのポジションを巡って激情を露わにしている。涙するほどに心底を 滾らせている。そうさせたのは、落合が無表情で振るったひとつのタクトなのだ。
  • 落合は好きだとか嫌いだとか、そうした物差しの埒外で生きている人間
  • 選手にあれだけのことをやらせてきて、どうあっても優勝させなければいけなかった
  • スポーツは強いものが勝つんじゃない。勝った者が強いんだ。三年間で負けないチームはできたが──勝てるチームじゃなかったってこと
  • 落合が監督になってからの中日は毎年、リーグトップを争う四五〇個ほどのフォアボールを獲得するようになった。
  • 岩瀬がマウンドに召集された。山井はプロ野球史上初めての大記録を目前にして、マウンドを降りるのだ。落合はやはりそういう決断をした。もう、岡本を続投させた三年前の落合ではなかった。
  • 負けてわかったよ。それまでどれだけ尽くしてきた選手でも、ある意味で切り捨てる非情さが必要だったんだ
  • 監督っていうのはな、選手もスタッフもその家族も、全員が乗っている船を目指す港に到着させなけりゃならないんだ。誰か一人のために、その船を沈めるわけにはいかないんだ。
  • 落合は勝ってきた。四年で三度、日本シリーズに進出した。そして、ようやく手にした日本一の代償として、非情の指揮官という代名詞を背負うことになった
  • 与えられた選手ってのは弱いんだよ。何かにぶつかれば、すぐ潰れる。ポジションってのは自分でつかみとるもんだ
  • 「日本代表」という組織の矛盾を冷たく突いた。 「プロ野球選手は球団の社員じゃない。NPBの社員でもない。個人事業主だ。もし大会に出て故障して、飯が食えなくなったら、誰が補償してくれる?」
  • 物事には言えばわかる段階と、言ってもわからない段階がある
  • みんな突きつめれば自分のために、家族のために野球をやってるんだ。そうやって必死になって戦って勝つ姿を、お客さんは見て喜ぶんだ。
  • 俺の身体は俺が一番よく知っている。十八歳と三十五歳が同じメニューはできないだろ。もしオーバーワークで故障したら、罰金以上に俺の年俸が下がるんだ。
  • 心は技術で補える。心が弱いのは、技術が足りないから
  • 落合が求めたのは日によって浮き沈みする感情的なプレーではなく、闘志や気迫という曖昧なものでもなく、いつどんな状況でも揺るがない技術だった。
  • 落合は勝ち過ぎたのだ。勝者と敗者、プロフェッショナルとそうでないもの、真実と欺瞞、あらゆるものの輪郭を鮮明にし過ぎたのだ
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