今後相続税の増税が予想されるので、最近は相続関係の本が目白押しです。そのような本は、テクニックに走りがちですが、今回ご紹介する“こころの相続 幸せをつかむ45話by本郷尚”は、あくまで“こころ”の面を強調した本です。私が主催する、『一般社団法人東海相続支援コンサルティング協会』においても学ぶ点が多々ありました。一部ご紹介します。
・ 人間は頭で考え、心で動くもの
・ 相続では、『勘定』と『感情』が交錯する
・ 相続は『権利』ではない。愛するものからの『ギフト』である。争って奪い取ったお金は、『死に金』になって消え、感謝して譲り合ったお金は『生き金』となった長く活かされる。
・ 贈与は、感謝の心のキャッチボール。子供が一番お金がかかるときに生き金として贈与する。対して、相続はドッジボール?
・ 相続に弁護士を入れて裁判になれば、家族関係は修復不可となる。税理士の段階で落としどころを探す。
・ もめたときは、譲るが勝ち、譲るが価値。力のある人、上に立つ人が譲ると問題がまとまります。そして譲ることができる人が尊敬されます。
・ 一戸建ての不安:①階段の昇降 ②防犯上の不安 ③病気になった時の経済的不安
*駅直結の物件に住み替えることで、ご主人は雨傘、奥さんは日傘が要らなくなった。ちなみに、自宅の売却の場合は、特別控除3000万円が使える。
・ お金に賞味期限はないが、人生に賞味期限はある。
・ 大胆かつ繊細な贈与=一人きっちり500万円を10人に、記録より記憶
・ 残されたお嫁さんを養女にして、相続させる
いかがですか、いずれも従来の相続本とは違う切り口です。せっかくの資産を有効に使うことで、自分だけでなく家族まで幸せになるアイデア満載です。お勧めします。