ビリギャルで紹介されていた受験の戦略は、あくまで文系の話です。医学部をはじめとする理系では、英語、数学、理科2科目を地道に学習する必要があります。我々の時代は、国公立では共通1次で5教科7科目を勉強しました。理系であろうが国語、社会も2科目勉強する必要があったのです。その上平均9割近い得点を要求されるのですから、どのような時間配分で勉強していたのか不思議なほどです。
そのなかで数学では、“分からない問題を時間を変えて考えるのは無駄である”と感じ、解答を見て解答パターンを覚えていました。先生や仲間には、“本当に考える力がつかない”と非難されましたが、結果は出ていました。そんな中、和田秀樹さんが、『数学は暗記科目!、パターンを持てば持つほど、より複雑な問題への対応が可能である。これこそ、本物の数学力』と本の中で書かれ、相当自信を持ったものです。
そんな和田先生は、『受験エリートがビジネスエリートになる』という本も出版されています。その中のポイントは、受験で養った意欲とノウハウを仕事に活かせるか?です。
①目標設定能力
②問題処理・問題解決能力
③コミュニケーション能力(=人間関係力)
④記憶力
⑤アイデア力(発想力)
⑥タイムマネージメント能力
これら6つは受験では必須ですし、ビジネスでも必須です。社会に出ても受験を経験していないと、基礎学力、忍耐力、情報処理能力が劣っているかと感じることがあります。もちろん創造性等にはあまり関係はありませんが・・
この本の中では、
・受験では、「満点でなく、合格点を目指す戦略」を立てる
・ 「子供に勉強勉強で辛い目に遭わせるより、才能を伸ばしてやったほうが良い」と言う親がいるが、こちらのほうが確率的には厳しい環境へと追い込む
・ 結局家庭環境が重要。子供に早寝・早起きの習慣。朝食をしっかりとそして家族で夕食を囲む
受験の本とはいえ、奥の深い本です。医学部受験であれば和田先生の本はお勧めです。