5年日記の効用?

私は、2000年に勤務医から独立して開業してからは、15年間1日も休まずに日記をつけています。いわゆる5年日記ですので1ページに5年分です。分量も、せいぜい5行程度です。

いくつかの効用をお話しします。

① 1日を振り返ることができることです。夜寝る前に、一日を振り返ると結構思い出せないことがあるものです。改めて、朝起きてから、仕事をして、人に会って、場所を移動してなど順序だてる必要があるものです。実は、このことは脳の働きの上でもとても有効です。人間は毎日、『情報処理』をしているといえます。つまり、日々の生活は、多くの情報がインプットされ、それを処理して適宜アウトプットするわけです。現代の情報過多社会では、インプットが過剰になっているのではないでしょうか?そんな頭を整理するのが日記です。1日を振り返ることで、インプットされた情報を整理します。時には取捨選択することになり、情報整理の観点からもとても有効です。

② さらに人間の脳は、インプットばかりでは情報はどんどん失われていきます。しかし、情報をアウトプットすると短期記憶が長期記憶となり蓄えられます。日記を書く時をイメージしてみてください。事柄を思い出して、頭を整理してまた思い出すという作業を、結構繰り返すと思いませんか?つまりアウトプットすることは、情報を反復する意味もあるのです。結果としてしっかりと覚えておくことができるのです。

③ さらに効果的な理由の一つに、そこに感情が加わることです。みなさん過去の記憶を思い出すと、同じ体験でも、楽しいとか、悲しいとか、苦しいなどの感情が伴うと良く覚えていませんか?


長谷川嘉哉監修の「ブレイングボード®︎」 これ1台で4種類の効果的な運動 詳しくはこちら



当ブログの更新情報を毎週配信 長谷川嘉哉のメールマガジン登録者募集中 詳しくはこちら


④  5年や10年日記ではさらに有効に利用できます。過去の同じ時期に起こったことが参考になるのです。人間は不思議なもので1年の単位でみると毎年、同じ時期に同じようなことをしたり、同じような感情の変化があるものです。

⑤  また開業当初の大変な状態であったことを改めて自覚すると、現在を支えてくれているスタッフ・環境に感謝することができます。

 但し、一つ難点があります。過去の蓄積が15年分あると、逆に日記に沿った行動をしてしまうのです。時には、昨年は、正月にどんな料理が出たかを聞かれ、それに合った料理が用意されたりもします。ある意味、“未来ノート化”されてしまっているのです。

           

長谷川嘉哉監修シリーズ