年々、75歳以上の高齢ドライバーによる死傷事故が増加しています。
平成16年~26年の10年間では、75歳未満に対して75歳以上の
死亡事故率は約2倍にも及びます。
実際に運転時の違反行為を調べると
記憶力・判断力が低下していると、
信号無視、一時不停止、運転操作不適、進路変更が
1.4~2倍高い割合で違反行為をしてしまうようです。
さらに平成26年度中に75歳以上が起こした死亡事故のうち、
事故を起こす前の認知機能検査結果をみると
4割以上が、認知症の恐れ、認知機能低下の恐れであったのです。
このような結果を踏まえ
平成29年3月12日より施行された、改正道路交通法では
75歳以上の高齢者に関する内容が大幅に変更されたのです。
免許証の更新期間が満了する日の年齢が75歳以上の方は、
高齢者講習の前に更新時の認知機能検査を受けなければなりません。
ちなみに検査は以下の3つの検査を実施します
① 時間の見当識:現在の年月日、曜日、時間を回答します
② 手がかり再生:1枚の紙に4つの絵が描かれている4枚を1分間で覚え、他の作業後に覚えた絵の名前を書きます。
③ 時計描写:時計の絵を書いて、指示された時間を書きます。
以上のテストは満点が100.12点で49点未満の方が
“記憶力・判断力が低下している”と判断され、
認知症の恐れがあるに該当するため、
専門医の診断を受けるか
主治医の診断書を提出しなければなりません。
ようやく、国も事の重大さに気が付き
行動を起こしてきたようです。