以前、認知症の講演後のアンケートで
『長谷川先生は、患者さんのことを第一に考えていませんね?』との
感想を頂きました。
自分としては、患者さんのこと考え
診療し、講演してきたため、
相当ショックでした。
でも改めて考えてみると、
私は認知症の元家族です。
呆けた爺ちゃんだけでなく
介護している両親、
そして孫の立場で
認知症介護の関わってきました。
患者さんだけでない、家族の苦労を身をもって体験してきたのです。
そのため、どうしても患者さん本人よりも
家族寄りの考えになっているのかもしれません。
でも皆さん
“もしも自分自身が認知症になった時”を考えてみてください。
その時は、
“自分のことよりも、家族にだけは、迷惑をかけたくない”と思いませんか?
自分は、そんな信念のもとで
治療・講演しています。
世の中には、いろいろな意見の方がいらっしゃいます。
そのため、最近では講演の最初に、
“今日の私の講演は、
認知症の専門医であり
認知症の元家族としての
一つの意見として聞いてください”
とお話ししています。