先回、”アポE遺伝子”は
『あっても過剰な心配はせず、なくても安心はしない』とご紹介しました。
“アポE遺伝子”が1つあっても進行しない方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、”アポE遺伝子”を2つ持つ場合、
つまり、実年齢よりも23歳脳の老化が進行している患者さんは、
残念ながら、間違いなく進行します。
私の外来でも、ほぼ100%進行します。
どの程度進行するかというと
“在宅での生活は必ず不可能となります”
さらに、通常の介護施設での介護も困難となり、
精神科病棟に入院するケースも多くなります。
ただし、進行はとどまることがないため
いずれ寝たきりになります。
そうなると通常の介護施設でも対応可能となります。
急激な進行のため、
“アポE遺伝子”を2つ持つ患者さんを担当する
ケアマネや介護者は大変な苦労をします。
しかし、それ以上に悩ませるのが、”家族”です。
“アポE遺伝子”は父親、母親由来の2つがあります。
つまり、”アポE遺伝子”を2つ持つ患者さんの子供さんは、
必ず、”アポE遺伝子”を1つ以上は持つのです。
そのため、どこか変?
対応困難なご家族が多いのです。
過剰な要求をして、執拗に介護者にクレームをつける・・
献身的なケアマネのアドバイスをまったく聞かない・・
近所からクレームが来ても、まったく手を出さない家族・・
介護現場で対応に苦渋している”モンスターファミリー”には、
“アポE遺伝子”が関与している可能性もあるのです。