2000年4月に開業した時に、感じたことがあります。
“この程度の症状で受診するの?”ということです。
正直、自然に良くなるような患者さんが結構(かなり?)いらっしゃいます。
いくつか紹介します。
① 鼻水・・鼻水は、鼻腔を洗い流すために出ているのです。
薬は不要です。鼻はかんでもらえれば良いのです。
② のどの痛み・・これも、自然治癒力によって、炎症が起きているのです。
あえて、鎮痛剤を使用すると、治るまでの期間が長くなります。
但し、咽頭に膿がついて高熱の場合は、抗生剤を使用します。
③ 痰・・受診される患者さんが、”痰”と言っている殆どは、
鼻汁が喉に流れたものを言っています。
38度以上の発熱、咳が伴う場合のみ、抗生剤を服用します。
④ 下痢・・下痢も悪いものを出すために出ているのです。
薬は不要です。下痢止めなどもってのほかです。
⑤ 悪心・嘔吐・・これも悪いものを体の外に出すためのものです。
薬は不要です。ただし、小児や高齢者が脱水になった時にのみ、補液を行います。
上記程度の症状であれば、多くは自然治癒力で治ります。
多くの方が自然治癒力を信じた生活をすれば、
病院や救急外来が疲弊することもなくなり、
何よりも、みなさんの身体のためにもなるのです。