毎月1,000人以上、各種認知症患者さんを診療。専門医による認知症予防や高齢者医療、介護生活に役立つブログです。

“情動脳と呼ばれる大脳辺縁系”

喜怒哀楽を司る大脳辺縁系では、扁桃核というアーモンド形の小さな脳で快・不快の感情が発生します。 また扁桃核と密接な関係を持つ視床下部が感情表出に重要な働きをしている事も明らかになっています。 そして海馬は記憶を介して感情 …

“反射脳と呼ばれる脳幹” 

脳には三つの層があることをご存知ですか? “反射脳と呼ばれる脳幹” “情動脳と呼ばれる大脳辺縁系” “理性脳と呼ばれる大脳皮質” という3層で構成されています。 それぞれの特徴をご紹介します。 脳幹(反射脳)は間脳(視床 …

認知症の周辺症状としてのうつ

うつ症状は、認知症の周辺症状としても出現します。 認知症の側頭葉機能を示すMMSE検査が15点を切ってくると周辺症状が出現してきます。 周辺症状は、幻覚や妄想と同じようにうつ症状も出現してきます。 しかし、その際のうつ症 …

認知症とうつ②

認知症の専門外来における認知症の原因として、比較的多いのが“薬の副作用”です。 例えば、消化器系の悪心等に処方されるナウゼリンやプリンペラン。その他、抗不安薬、安定剤や抗うつ剤などが原因としては多いようです。 薬の副作用 …

認知症とうつ①

今回は、認知症とうつ病のお話を紹介します。 認知症を疑う場合、鑑別診断には、うつ病は必ず加えます。 高齢になって急に元気がなくなり、反応が鈍くなる。 ご家族としては当然“呆けてしまった”と考えるようです。 その場合、やは …

認知症予防と運動③

実際に認知症予防に運動機能を取り入れようとする試みも始まっています。 東京都では物忘れが気になる65歳以上の高齢者200人を対象に、ウォーキングなどの簡単な運動で認知症を予防する実証事業を実施するようです。 統計学的に有 …

認知症予防と運動②

加齢などで一度減った神経細胞は元に戻らないというのが従来の脳研究の常識でした。 その点から先回紹介した運動で海馬の神経細胞が増殖をしている研究結果は画期的なものでした。 しかし海外では、運動で脳の働きが良くなることは、こ …

認知症予防と運動①

「運動をすると脳の神経細胞が新しくできて、認知能力が保たれる可能性がある」 と指摘されています。 マウスを使った実験で、脳の海馬の神経細胞のもとになる細胞の数が、運動をしない高齢マウスに比べて2.4倍になっていたようです …

関心=愛情 ②

認知症の患者さんに関心を持たれたご家族は、自宅でも皆で対応してくれます。 孫も含めた家族が、患者さんに声かけをします。 同居していなければ、電話をかけたり、休みの日に訪問します。 介護保険も積極的に利用します。 多くの患 …

関心=愛情 ①

遠方から来院される患者さんは、ご家族と一緒に来院されます。 ご家族に付き添われた患者さんは心なしか嬉しそうです。 1時間前後の移動時間の中、いろいろな会話をされてきたようです。 ご家族の中には、会話のなかで、認知症の進行 …

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長谷川嘉哉監修シリーズ
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