足立美術館の、ミュージアムショップでは、魅力的な図録や本が多数並んでいました。思わず大人買いで、7-8冊購入してしまいました。 その中の1冊が、『庭園日本一をつくった男by足立全康』です。一気に読んでしまい、足立全康さんの魅力にすっかりはまってしまいました。本の中からご紹介します。(赤字は私の感想です)
① 私は働くことが好きで健康にも恵まれ、しかも体を動かすほどに金が入る報酬の喜びを知ったので、なおのこと脇目も振らないで働いた。・・私も同じです。
② わしの人生は、絵と女と庭や。しかし、これらはいずれも小学生時代の体験が発端である。やはり心が裸の状態の時に受けた衝撃は、一生消えることはない。・・この3つは、まさに“快”です。ですから、足立さんは、認知症になることなく長生きされたのでしょう。
③ 美術館の目的は、金儲け、社会への還元、道楽の3つすべてに該当する。・・3つが揃わないと赤字で継続できなくなります。
④ 48歳のころ、大観の『蓬莱山』 に出会った。泣く泣く諦めたが、『いつか必ず大観の絵を買ってやるぞ!』と固く心に決めた。・・私も、『いつか○○の絵を購入する!』が、日々の原動力です
⑤ 不動産屋が持ってくる物件が良いものなら、殆ど言い値で買う。不動産屋は喜ぶし、良い情報を持ってくるようになる。安く買い叩くだけが商売ではない。何でも高めに買ってあげ、売るときは1割ぐらい安く売る。それが信用につながる。ほどほどの欲の方が、かえって大きな利益をもたらすことを知るべきだ。・・とても勉強になります。今後の参考にしたいと思いました。
⑥ 誰もが買いに走る総人気ほど怖いものはない。もっとも暴落にもびくともしない大観芸術の底力を知らされ、ますます大観が好きになった。洋画が無惨な暴落を続けているときに、一人超然と値段を維持している大観に底知れぬ魅力を感じた。・・私も大観を手に入れて、少し嬉しくなりました。
⑦ 私が質素な暮らしをしていたのは、『贅を尽くした後の悲哀いかなるものか』を身をもって知っているからである。人間の栄枯盛衰は誰も予測できない。同じ金を使うなら、個人の欲望と社会の要求が重なり合ったものに使った方が、遥かに精神的に充実している。・・自分もそんな対象を見つけたいと思います。
⑧ 心の潤いをすぐにお金で換算するのは、どうかと思う。日本人は、あれは幾ら、これは幾らと金銭の多寡で物事をはんだする癖がある。人間の品性を疑われるのがオチだから、慎みたいものだ。・・同感です
私の今後の人生は、まさに目指せ“足立全康”です。