【お薦め本の紹介】102歳、一人暮らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方

【お薦め本の紹介】102歳、一人暮らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方

外来でも元気な高齢な患者さんを診ているととても幸せそうです。でも当たり前ですが、過去には辛いことも悲しいこともいっぱいあったはずです。そして高齢になっても悩み事もあるのです。そんな当たり前のことが、素敵な言葉で綴られています。これは本当にお薦めです

  • 老いるとできないことは増えるし、心がふさぐ日もあります。でもね、嘆いてもしょうがない。私は自分を励ます名人になって、心をご機嫌にしておくんです。人を変えることはできませんが、自分のことは操作できますけえ
  • 昔、しゅうとめさんから「石と金物以外は田畑に入れて肥にせえよ」と教わってからずっと守っとり庭にも肥料袋を置いておいて、抜いた草や落ち葉もためておくの。一年で60袋くらいになります。
  • 私の手も鍬と同じです。長年使って曲がってしもうて。でもね、 若い頃からずっと「さびない鍬でありたい」と思ってきたの。 何かしてないと人間もさびるでしょ。体も頭も気持ちも、使い続けているとさびないの。
  • 悩み事は日記にちょびっと書きます。そしたら心がすーっとする。 自分で納得するんです
  • もうとっくに吹っ切れたつもりでしたが、子どもがいないこともあって、年を重ねるほど心細さを感じます
  • 嘆くことにエネルギーを使うと心も体も弱るばかり。 落ち込みそうになったら、用事を作って体を動かすことにしている
  • 苦労することで見えたり感じたりすることもあるでしょう。どう乗り越えようかって考えますもんね。 苦労のない人生はつまらんです。
  • 物事は表裏一体。良いほうに考える
  • 年寄りが機嫌を悪うして怒りっぽくなるのはいけんと思います。年寄りは若い人の見本にならんといけん。 ああ、老いても楽しそうだなあって思ってもらえるよう、にこやかに
  • よく食べよく寝てよくしゃべるのが特技 毎日、同じようなことの繰り返しじゃけど、それがどれだけ幸せなんかが分かります
  • 自分の気力と体力を確かめながら、一人暮らしの日々をいとおしんでいます。 バタンと倒れてもその時はその時。それまでは精いっぱい生きていこうと思うとります
  • 心はお月さんのようなもんです。満月のように輝きたいが、私のは三日月のようにちいと欠けとる。弱いところを見せて、いろんな人に助けてもろうて、満月にしていこう
  • 一人が一度に背負う悲しみには限界があります。だから仲間が一緒に引き受けて、一人の深い 憂いに寄り添う
  • 80 歳を過ぎたあたりからかなあ、考えても仕方のないことを受け流すのがうまくなった。降参するのが早くなったんでございます。悪口言われても、この人は気の毒な人じゃなと思うし、自慢話ばかりする人も容認してあげるん。
  • 良英さんが亡くなる前にこう言うてくれたの。「子どものことは気に病まんでもええ」って。嫁の私一人がしんどいと思うとったけれど、あの人も一緒に背負うてくれとったんかもしれん。あの最期の言葉のおかげで、心を切り替えることができました
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