死亡リスクが4割増加!?コロナ禍による「座りっぱなし」の危険性を専門医が警告

死亡リスクが4割増加!?コロナ禍による「座りっぱなし」の危険性を専門医が警告

コロナ禍による、在宅ワークが増えている方が多いのではないでしょうか? そうなると、運動不足になり、どこか体調不良になりがちです。しかし、座りっぱなしは、それ以外にも多くの弊害をもたらします。そんな時に、仕事の合間にちょっとしたことをすれば、座りっぱなしの弊害を予防することが分かってきました。今回の、記事では、脳神経内科専門医の長谷川嘉哉が、コロナ禍において座りっぱなしの対策をご紹介します。

1.座りっぱなしが増えているとは?

我々、内科医も診察時間を考えると1日に6時間が座りっぱなしです。仕事によっては、11時間座りっぱなしの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

1-1.日本人は最も座位時間が長い

コロナ以前より、日本人は、世界の中でも座って過ごす時間が最も長いのです。シドニー大学が行った調査では、世界20カ国平均が1日約5時間であるのに対し、日本人は約7時間と圧倒的に座りすぎであることが分かっています。

1-2.コロナで座りっぱなしが増えている

コロナ禍により、多くの方がリモートワーク・テレワークを導入しています。通勤や、移動の手間が減ることはメリットですが、代わりに運動不足になっているようです。実際、2020年1月時点の数値と比べると、3月29日以降で一日に歩く歩数が大きく減少し、体脂肪率も上昇しているという報告もあります。

1-3.座っている時間が長いと死亡リスクも増加

座りすぎるということは、健康状態が悪化するだけでなく命にまで影響を与えます。オーストラリアの研究機関によると、1時間座り続けると、寿命が22分短くなるそうです。座っている時間が4時間未満の人と比較すると、1日に11時間以上座っている人の死亡率は約40%も増加するのです。

2.座りっぱなしは、癌のリスクが高くなる

国立がん研究センター社会と健康研究センター予防研究グループは、2020年1月、座りっぱなしと癌の関係を発表しました。

2-1.調査内容

仕事中の座位時間を「1時間未満」「1~3時間未満(基準)」「3~5時間未満」「5~7時間未満」「7時間以上」の5グループに分類して、男女別、部位別(胃、食道、大腸、結腸、直腸、肝臓、すい臓、肺、腎臓、膀胱、前立腺、乳房、子宮体部)にがんの発症との関連を調査したものです。

2-2.結果

仕事中に座っている時間の長さは男性のすい臓がん、女性の肺がんの発症リスクと関連が深いことが示されました。同時に、男性で癌全体の罹患率が高くなること、結腸癌のリスクが高まる傾向も明らかになりました。

2-3.座りっぱなしは、なぜ癌のリスクが増える?

なぜ座りっぱなしが、癌のリスクを高めるのでしょうか? 研究グループは、身体活動の低下によるインスリン抵抗性の促進を挙げています。これらは、運動不足や内臓脂肪型の肥満により進行が早まることが分かっています。本来、糖尿病の要因であると考えられている、インスリン抵抗性による高インスリン血症が、座りっぱなしによる運動不足を介して、発癌にまで関与しているのです。高インスリン血症については以下の記事も参考になさって下さい。

3.座りっぱなしは、糖尿病を悪化させる

Young fat man enjoying junk foods on the sofa
座りっぱなし主体の生活は、健康面でさまざまな悪影響があります

糖尿病は、心筋梗塞や脳梗塞といった循環器疾患の原因となります。同時に、認知症においては、血管性認知症とアルツハイマー型認知症の両者においてそのリスクを高めます。座りっぱなしは、そんな糖尿病のリスクを高めるのです。

国内の研究で、糖尿病患者さんを対象に、座位時間とHbA1cとBMIの関連を検討したところ以下の結果が明らかになりました。

  • HbA1cは、座位時間が長いほど、高い
  • 1日当たり、座位時間が4.6時間未満の人は、1日8時間以上の人に比べ、HbA1cが優位に15%低い
  • 1日の座位時間が4.6時間未満であることは、糖尿病患者さんの良好な血糖管理に関連している。

人間の体の筋肉の約70%は下半身に集中しています。座りっぱなしの方は、下半身の運動量が少なくなるため、結果として糖尿病のコントロールが悪くなることが想像されます。

4.座りっぱなしの方の対策

座りっぱなしが、体に悪いことが分かっても、仕事柄やむを得ない方もいらっしゃいます。ならば、どのように対応すればよいのでしょうか? 英国のレスター大学の研究で、以下の点が明らかになりました。

座ったままでいる時間が長い人は、血糖値や腹囲、中性脂肪、コレステロールなど糖尿病と関連の深い値が悪化しやすい。 レスター大学の最新の研究では、座ったままの時間を減らすことに加え、立ち上がって軽い運動をすれば、より食後のインスリン分泌や血糖上昇が抑制されることが明らかになった。4件のランダム化クロスオーバー試験のデータから、耐糖能異常の人を含む129人のデータを解析。 座ったままの状態を6.5時間続けた場合と、30分ごとに5分間立ち上がりウオーキングなどの軽い運動をした場合とでは、後者の方がインスリン値は平均13.5Um/ℓ低下し、食後血糖値も平均5.4㎎/㎗低下する

長時間の運動時間が取れない方も、5分程度の運動でも効果があるのです。

5.ブレイングボード®もおすすめ。

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ブレイングボード®

5分程度の運動には、ブレインググループが開発したブレイングボード®もお薦めです。ブレイングボード®は、「有酸素運動」「筋力トレーニング」「柔軟性向上」「バランス性向上」の4つの運動がわずか5分でできてしまいます。ブレイングボードは、運動効果だけでなく、ブレイン=脳の名前が示すように、脳にも刺激を与えます。実際、認知症予防だけでなく、受験生の方にも使っていただいています。デスクの横に置いておいて、気が付いたらブレインボードに乗ってみてください。作業効率向上が実感できるかと思います。

6.まとめ

  • 座っている時間が長いと、癌や糖尿病のリスクが増します。
  • 特に、多くの疾患の原因となる糖尿病も悪化させます。
  • 仕事柄、長時間座っている必要がある方は、30分ごとの軽い運動が効果的です。
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