ポリフェノールはワインを飲まなくても十分摂取可能

ポリフェノールはワインを飲まなくても十分摂取可能

ポリフェノールのという言葉をよく耳にします。CMや健康商品などでも良く使われ、どこか身体に良さそうなイメージがあるのではないでしょうか?しかし、気にしてみるとあまりに多くの食材でポリフェノールという言葉が使われ、少し混乱してしまうほどです。そこで今回の記事では、総合内科専門医の長谷川嘉哉が、ポリフェノールについて正しい情報と付き合い方を詳しくご紹介します。

1.ポリフェノールとは?

ポリフェノールとは、植物が光合成をおこなうときにできる物質で、色素・苦味・渋みの成分となる化合物の総称です。植物の葉・茎・実に含まれており、5000種類以上存在します。通常、色が濃く、渋みが強いものに豊富に含まれています。

ちなみポリフェノールという言葉の「ポリ」とは、「たくさん」を意味し、「フェノール」は、活性酸素を除去する水産基(OH)がベンゼン環に結合した化合物を意味します。

2.ポリフェノールが脚光を浴びたフレンチパラドックスとは?

私が記憶するには、以前はそれほどポリフェノールという言葉は使われませんでした。突然脚光を浴びたのが、1989年に発表された世界保健機構(WHO)で発表された「フレンチパラドックス」という言葉からです。この発表は以下のようなものです。

冠動脈疾患とくに心筋梗塞で死亡する人はアジアでは少なく欧米では何倍も多い。例えば欧米での冠動脈疾患による死亡率を日本と比べると、男性では6~12倍、女性で5~13倍も高い。ところが、ヨーロッパ諸国の中で比べるとフランスだけが冠動脈の死亡率が特別に少なく、男女合わせてドイツやオランダの1/2、イギリスやデンマークの1/3程度。

その原因が、フランス人が大量に消費するワイン、特に赤ワインに含まれるポリフェノールが動脈硬化を抑制することが分かったのです。

3.ポリフェノールの効果

フレンチパラドックスのインパクトが強すぎたため、ポリフェノール=動脈硬化を抑制のイメージと思われがちです。しかし、ポリフェノールの効果は、活性酸素を抑える「抗酸化作用」ですので効果はそれにとどまりません。

我々は、呼吸によって大量の酸素を体内に取り入れますが、そのうち約2%が活性酸素になると言われています。活性酸素は、他の物質を酸化させる、簡単に言えば「サビさせる力」が非常に強いのです。その結果、動脈硬化以外にも、肌のシミやしわといった老化現象、生活習慣病、認知症の原因となるのです。

つまり、ポリフェノールの摂取は、活性酸素の働きを抑えることで、動脈硬化の抑制、老化現象の遅延、生活習慣病・認知症の予防につながるのです。


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 4.ポリフェノールの種類

ポリフェノール=ワインのイメージがありますが、色のついた植物には殆ど含まれてるといってよいほど多彩な種類があります。代表的なものをご紹介します。

  • カテキン:緑茶や紅茶に含まれる渋み成分です。血糖値をはじめとする生活習慣病への効果が期待されます。
  • クルクミン:ウコンに多く含まれている黄色の色素成分です。肝機能を高める働きを持っています。
  • タンニン:緑茶や紅茶に多く含まれます。抗酸化作用以外に、毛穴を引き締める効果があり、洗顔料などの配合されています。
  • イソフラボン:大豆や大豆加工食品に含まれる成分です。
  • リグナン:胡麻や亜麻種子に含まれる成分です。イソフラボンとリグナンは、女性ホルモンに似た物資であるため、更年期障害などへの期待も持たれています。
  • アントシアニン:ブルーベリーやカシスなどに含まれ、特に目に対する効果が期待されます。
  • レスベラトロール:ブドウに多く含まれます。アンチエイジングの効果が期待されます。
  • ヘスペリジン:柑橘類に多く含まれ、ビタミンPとも呼ばれています。ビタミンCと一緒に摂取すことで、末梢血管の血流を促進する作用が期待できます。

5.無理してワインを飲まなくてもよい

やはりあまりにフレンチパラドックスのインパクトが強すぎたため、自分もワインを飲まなければいけないと思い、毎晩飲もうとしたことがありました。しかし、そもそもお酒に弱いため、継続ができませんでした。よく勉強すると、ワイン以外にも多彩な種類ポリフェノールがあることが分かりました。具体的には、以下を気を付ければ十分ポリフェノールが取れます。

5-1.食事の際は、緑茶や紅茶

食事の際は、お水ではなく、カテキンが期待できる緑茶や紅茶を一緒に取るようにしましょう。手前みそになりますが、ブレイングループが開発したおいしい桑の茶」は、ポリフェノールが豊富に含まれるだけでなく、血糖の上昇を抑えます。

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5-2.副食には、大豆加工食品を

食事の際には、豆腐・納豆などの豆類を意識しましょう。特に、女性は同時に胡麻も意識してとると有効です。

5-3.果物を意識して

果物は、いずれも色鮮やかでポリフェノールが豊富です。毎食とは言いませんが、1日に1回は摂取する習慣をつけたいものです。

6.まとめ

  • ポリフェノールとは、植物が光合成をおこなうときにできる物質で、色素・苦味・渋みの成分となる化合物の総称です、5000種類以上存在します。
  • ポリフェノールの摂取は、活性酸素の働きを抑えることで、動脈硬化の抑制、老化現象の遅延、生活習慣病・認知症の予防につながります。
  • ポリフェノールはワインだけでなく、お茶・紅茶、大豆・胡麻、果物などからも摂取可能です。
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