「新幹線に乗る際、EXカードで改札をしている横で窓口に行列を作っている人たち」、「初詣で広がってお参りをすればよいのに2列に並んで行列を作っている人たち」を見ると、不快感を持っていました。この本を読むと、彼らは決してお金持ちになれない人たちであったことが理解できます。まさに「いいか、あんな大人になるんじゃないぞ」 です。
- 成功しているひとはみな、多かれ少なかれ、共通の考え方をしていることに気づきました。それをひと言でいえば、「合理的に考える」になるでしょう。 なぜなら、わたしたちが生きている 市場経済の世界は、合理的に考えるひとがお金持ちになるような仕組みになっているからです。
- 市場経済の 残酷 な世界では、1+1=2だという現実をちゃんと受け入れることができないひとは、カモとしていいように扱われ、失敗を 繰り返し、なにもかもうまくいかなくなって、いつのまにか消えていくのです。
- 10 歳でこの知識をもっていれば必ず成功できる、とはいえません。ただ、「 他人 と同じように長い列に並ぶ人生」にはならないことは約束できます。
- 人生というゲームを 攻略 するときに、最初に学ばなければならないのは、「 どんなゲームにも、 与えられた条件と決められたルールがあり、勝手に変えることはできない」という約束事です。
- 市場経済も同じで、信用のあるひとのところにみんなが集まり、ズルばかりしていると信用を失い、なにをやってもうまくいかなくなるのです。
- お金ですべての悩みを解決することはできませんが、お金があればトレードオフを減らすことができるのです。
- 資源(お金)を少ししかもっていないよりも、たくさんもっていたほうが、悩みが少なくなる
- 「わかりあえない」が人間関係の基本だと知っていると、「わかってくれない」相手に、どのようにわかってもらうか、戦略的に考えることができるようになります。
- 時間資源の制約があるため、親友や友だちをどんどん増やしていくことはできないのです。
- 研究者が調べたところでは、平均的な親友の数は5人、その周辺の友だちの数は 10 人で、この 15 人が「友情空間」になります
- お金を増やそうと思ったら、複利のパワーを最大限、活用しなくてはなりません。
- 「複利の法則」はお金以外のほかのこと、たとえば勉強にも当てはまるからです。
- 複利を理解するというのは、「ワンチャンはない」という現実を受け入れることでもあるのです。そのとき、「ワンチャンはないのに、なんで宝くじを買ってるの?」と子どもにいわれないようにしておきましょう。
- 日本の大学の調査では、収入は一人あたり年収800万円(夫婦と子どものいる世帯だと年収1500万円程度)、資産は1億円(と持ち家)がピークで、それ以上増えても幸福度は変わらなくなる
- どんな分野であれ、 20%の努力をするだけで、 80%も達成できるようになります。 最初の 20%は、「努力は報われる」 のです。
- しかし、努力の限界効用はここから逓減していきます。 達成度が 80%を 超えると、「努力は(なかなか)報われなくなる」 のです。
- 大きな会社を経営するのは「スーパーゼネラリスト」で、どんなことにも 80 点以上の対応ができる高い能力が求められます。
- これまでは(とりわけ日本では)なんでも平均以上にできるゼネラリスト戦略でうまくいきましたが、これからはスペシャリスト戦略でないと生き残れないといわれています。
- スペシャリスト(専門家) には、「ロングテールの仕事」と「ベルカーブの仕事」があります。
- ロングテールの仕事の成功確率が1%(100人に1人)とすれば、ベルカーブの仕事の成功確率はその 20 倍です。
- 「お金持ちになる」とは、生涯の収入が最大になるように人生を設計することです。
- 子どもに「You Tuberになりたい」といわれたら、「圧倒的な努力をして、それでも成功できるのはごく一部だけど、ほんとうにやりたいんなら応援するよ」と答えましょう。
- お化けが 怖いのは、よくわからないからです。確率的な出来事も、よくわからないから怖いのです。
- マイナスサムよりプラスサムのゲームをしたほうがぜったいに有利だということは、誰でもわかります。 でも現実には、ギャンブルにプラスサムのゲームはありません。もしプレイヤーが確実に勝てるのなら、カジノは損をしてあっという間につぶれてしまうでしょう。
- 子どもに「なぜギャンブルしちゃダメなの?」と聞かれたときは、「マイナスサムのゲームだからだよ」と答えましょう
- 子どもから「なぜ約束を守らないといけないの?」と聞かれたら、「コスパが悪くなって友だちから嫌われるからだよ」と答えましょう。
- 子どもから「なぜ親のいうことをきかないといけないの?」と聞かれたら、「そのほうがコスパがいいからだよ」と答えましょう。
- リスパ(リスクパフォーマンス)の法則」 で、もっとも大事なのは、次のルールです。 勝ったときのことよりも、最悪のことが起きたときのことを考える。
- ベンチャーとは、「損失は限定されていて、利益は無限大のギャンブル」 のようなものです。
- すべての成功したひとに共通する性格はただひとつ、堅実性がきわめて高いことです。 これを簡単にいうと、「未来の自分を大切にしたほうが、人生はうまくいく」 になります。
- 子どもから「なぜ借金しちゃいけないの?」と聞かれたら、「ほとんどの場合、レバレッジをかけても、リスクに見合うリターンがないからだよ」と答えましょう。
- 市場取引は、参加者全員が得をするプラスサムのゲーム」 なのです。
- 市場取引には、「世界をゆたかにする」というものすごく大きなパワーがあるのです。
- 君がお金持ちになるためには、ウイン‐ウインのゲームをしなければなりません。
- 市場取引がウイン‐ウインのゲームで、そこからゆたかさが生み出されるのなら、長期で見れば、市場全体に投資するインデックスファンドがもっとも経済合理的な投資法になるのは当然なのです。
- 「自由に生きる」とは、どんなときでも選択肢をもっていることです。大人でも、「会社を辞めたらほかの仕事がない」「 離婚 したら暮らしていけなくなる」などの理由で、 嫌 なことをがまんしているひとがたくさんいます。 幸福になりたいのなら、そんな大人になってはいけません。
- 家事の基本を子どもの 頃 に学んでおく(習慣にしておく)のは必ず役に立ちます。 もうひとつは、 とりわけ男の子の場合、家事ができると女の子にモテる からです。
- 男の子から、「なぜお手伝いをしなくちゃいけないの?」と聞かれたら、「女の子にモテるようになるからだよ」と答えましょう。
- 子どもに「なぜ大学にいかなくちゃいけないの?」と聞かれたら、「そのほうが人的資本が大きくなるからだよ」と答えましょう。
- アメリカは日本よりもさらにきびしい学歴社会で、大卒と高卒の 生涯 の収入は2倍もちがいます(日本では、高卒の生涯収入は大卒の7割程度)。
- 将来は、 いくつかの 巨大 プラットフォーマーと、それが生み出す市場の多様性を利用して、自分だけのニッチを上手に見つけられたひとだけが生き残る世界 が訪れるでしょう。
- だまされないためにいちばん確実なのは、「奇跡は起きない」「 うまい話は、自分のところにはぜったいにこない」と 肝 に 銘じておくことです。
- 君の友だちは、君に似ています。ここから、「君は友だち5人の平均」になります。
- 友だちを選ぶときは、すこしでも自分より優れた( 賢い、人気がある、 魅力 的 な)相手を選びましょう。
- 成功するにはトライ・アンド・エラーしかない。そのためにもっとも重要なのは、「取り返しのつかない失敗はしない」 です。
- 本書をひと言でまとめるなら、 人間は合理的ではないからこそ、合理性が大きな武器になる になるでしょう。
