節税保険が販売停止に!「保険は保障が真髄」FP有資格医師が断言!

節税保険が販売停止に!「保険は保障が真髄」FP有資格医師が断言!

私は、ファイナンシャルプランナー資格を持つ脳神経内科専門医として常々不思議に思っていたことがあります。それは昨今、保険販売員が販売する保険の目的が、節税・資産形成に偏っていたことです。そのため個人は相手にせず、高額な契約が狙える法人のみに顧客を限定している業者さえいました。

そんななか平成30年2月13日、国税庁が生保41社の担当者を緊急招集し、法人における支払保険料の経費算入ルールについて、抜本的に見直すことを伝えました。その結果、生命保険業界で中小企業経営者を主な対象にして販売競争が過熱していた「節税保険(法人定期、経営者保険)」が販売停止になったのです。

会社の節税目的で保険加入を行う経営者がいて、保険代理店もかなり潤っていました。しかし、私自身は、保険の本来の目的にたちかえれば、このような商品はいずれ立ち行かなくなると考えていました。今回の記事では、ファイナンシャルプランナー資格を持つ脳神経内科専門医長谷川嘉哉が、愚かな節税保険と今こそ加入すべき保険について解説します。

目次

1.節税保険とは?

節税保険とは、個人の方にはあまり関係はないのですが、中小企業などの法人が対象となります。法人が、経営者を被保険者にして保険に加入。保険金の一部もしくは全部を経費にすることで節税効果を狙うものです。

1-1.節税目的莫大な保険料を経営者は払う

通常個人であれば、種類に関わらず保険料は月額で数万円程度のものです。しかし、節税保険は年間数百万円、時に1000万円を超えることもあります。

例えば、年間1000万円を5年間保険料として支払う。保険料は経費にすることで税金を節約することができます。そして5年後には払い込んだ5000万円の大部分が戻ってくるというものです。これって、うますぎる話だと思われませんか?

1-2.保険販売員にとって手数料収入も膨大

通常、保険販売員もしくは保険代理店は、保険料の一部を手数料として受け取ります。特に節税保険の販売手数料の中には、初年度に支払う保険料の8割にのぼるものもあり、1000万円の保険を1件売れば、800万円の手数料のものもあったのです。そのため、販売停止直前に30件以上の契約を得て数億円もの手数料を稼いだ代理店もあったそうです。

1-3.本当は節税効果も疑問

節税、節税と言われていますが、実は、この保険には税負担を軽減する節税効果は全くありません。節税には重要な前提があります。確かに保険料を払う段階では課税所得を減らせます。しかし、途中解約で多額の返戻金を受け取れば利益となって税金がかかります。このとき利益を打ち消せるだけの退職金や設備投資などの費用があって、初めて節税になる。それがなければ、単に納税時期を先延ばしたにすぎません。

多くの経営者が、保険の解約に合わせて都合よく退職できますか? 設備投資ができますか? 実際に、利益を打ち消すための費用がないために、結局税金がかかってしまい、節税効果がないとの苦情も多いのです。

私自身は、今回の節税保険販売停止の元凶である、日本生命が2017年4月に発売した「プラチナフェニックス」などがバカ売れしていたこと自体理解ができませんでした。厳しいようですが、経営者の不勉強も一因と思われます。

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保険商品を契約することで、節税を狙う経営者が少なくありません

2.規制前の実情は美しくない

今回の、規制前の保険販売員の姿は金融庁の遠藤俊英長官の言葉を借りれば、「保険会社の経営として、美しくないと感じざるをえない」でした。

2-1.保障内容よりも節税

保険の第一の目的は、保障です。「どんな時に保険金が支払われるか」がすべてです。せっかく、多額の保険料を支払っても、万一の際に給付されなければ意味がありません。その点は、専門医としてとても気になっていたのですが、多くの保険販売員は節税保険の内容自体も十分理解せず販売していたのです。

2-2.個人軽視

保険に加入いただく際の手間は、年間保険料が十数万円の個人も1,000万円を超える法人も変わりません。そのため、保険販売員の中には、露骨に個人を軽視される方もいらっしゃいました。以前、私がお客さんを紹介した際に、「年間保険料が100万円を超えないようお客さんの紹介は、お断りします」と言われたことがあります。それを聞いた私は「紹介する際に、保険料が分かるわけがない!」と一人で怒っていたものでした。

2-3.丁寧なアフターフォローをしない販売員

保障を重要視せず、手数料収入だけを目当てに保険を販売する販売員はアフターフォローもいい加減です。本来、保険を販売したからには、年に最低1回は、メンテナンス目的での面談が必須です。私が知っているある保険代理店は、さらなる保険販売が期待できない顧客には、まったくフォローアップしていません。このような代理店は避けるべきでしょう。

3.淘汰される保険販売代理店と販売員

これまで、生保業界は新しい保険商品を開発。集中的に販売してはその後国税庁からダメ出しを食らうということを繰り返してきました。今回、国税庁幹部は、「いたちごっこを解消したい」という趣旨の発言が出ていました。この言葉からも、国税庁および金融庁の姿勢は本気さを感じます。そうなると、淘汰される保険販売員や代理店が出てくることが予想されます。


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3-1.豪華な事務所を持つ代理店は大丈夫?

特に、都内の一等地に豪華な事務所を構えている法人専門の保険代理店は注意です。彼らの販売手法は、事務所に富裕層を集めてセミナーを行い、その延長で保険加入を勧めます。しかし、これからはそもそも売る保険がありません。固定費が高い分、経営が心配です。

3-2.新ルールが既契約にまで波及?

さらに、今回の新ルールが既契約についても適用される可能性もあります。そうなると法人は、期待していた節税効果を得られず、解約することも考えられます。そうなるとさらに経営を厳しくさせます。

3-3.消費者にとっては好ましい

しかし、従来から保障を重視して、法人・個人を分け隔てなく販売している保険販売員はほとんど影響を受けないでしょう。そういった点からすると今回の節税保険販売停止は、消費者からすればとても好ましいものと言えるのです。

Aged couple and businessman
顧客本位の営業マンが生き残る時代になります

4.いまこそお勧めできるソニー生命の保険

私自身は生命保険の販売員や代理店の講演では、「保険は保障という原点に戻ってください」と言い続けていました。現在、多くの保険販売員の方々は、この言葉を痛感していると思います。そして改めて、保障という原点に戻ると以下のソニー生命の保険は本当に本当にお勧めです。

4-1.ソニー生命生前給付終身保険(生活保障型)

ソニー生命の生前給付終身保険および生前給付定期保険の支払事由は、「公的介護保険の要介護2以上と高度障害、死亡に加え身体障害者手帳1~3級」です。この支払事由は、脳神経内科専門医としても想定できる「死なない程度に働けない不幸」を殆ど回避できると考えられるのです。

具体的には、「高度障害の適応にならない片麻痺」になっても死亡保険と同等の金額が支払われるのです。私の外来でも、ご主人が片麻痺になって働けなくなり、奥様が必死にパートを掛け持ちして住宅ローンを払っている方もいらっしゃいます。

ちなみに、高度障害については以下の記事も参考になさってください。

4-2.税理士からは意味がない?

実はこの保険は保障内容が優れている分、節税効果は少ないものでした。そのため、何人にもの税理士さんには、「こんな保険加入する意味があるの?」と言われました。しかし、その度に「保険の目的はあくまで保障です」と主張していたものです。

4-3.歯科医の先生は絶対加入!

現在、多くの代理店さんや保険販売さんの前で講演をさせていただいていますが、ソニー生命のこの保険以上の保障を兼ね備えた保険は、現状ではないと言えます。特に、片麻痺になると働けなくなる仕事の方、医師であっても歯科医、外科医、獣医師の先生方は、法人・個人関係なく加入すべき保険です。

5.似ているが他社の保険は問題だらけ

ソニー生命の保険に似ていても、以下の基準の保険はお勧めではありません。

5-1.介護度3以上でないと支払われない

介護保険の認定が、ソニー生命場合は介護度2以上で死亡と同じ保険金が支払われます。しかし、介護度3以上でないと支払われない保険もあります。現在、介護度2と3の間には、大きな壁があります。市町村も、介護度が3以上になると特養への入所申し込みが可能になるため、以前より介護度3になる基準が厳しくなっているのです。

A disabled man is sitting in a wheelchair.
片麻痺になってもなかなか介護度3が認定されません

5-2.支払い基準が身障1級相当

働けないと支払われると言いながら、詳細を読み込むと、身体障害者1級相当でないと支払われない保険も多く見られます。片麻痺になる方で、身障1級の方は少なく、多くは2級相当の不全片麻痺の方が多いのです。

この点になると、脳神経内科専門医でないと保険の支払い条件を読み解くことは困難です。そのおかげで、ファイナンシャルプランナー資格をもつ脳神経内科専門医として全国で講演させていただいているのです。

5-3.明確でない会社基準

ある保険会社の商品の働けない基準の一つは、「医師の指示を受けて自宅で療養しており職種を問わず、すべての業務に従事できない状態」です。これって専門医としても理解が困難です。この基準は、あくまで会社基準という不明確なものなのです。その点ソニー生命の保険の基準は、「公的介護保険の要介護2以上と高度障害、死亡に加え身体障害者手帳1~3級」と極めて明確なのです。

6.まとめ

  • 平成30年2月13日、節税保険の販売が停止されました
  • しかし、これで困るのは一部の保険販売員だけで、消費者にとっては朗報です。
  • 保険は保障の原点に立ち戻ると、やはりソニー生命の生前給付保険はお勧めです。
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