わが国には、所得保障として公的年金制度、生活保護制度、社会手当の3つがあります。
今週は、そのうちの公的年金制度についてお話をします。
公的年金制度には、「年を取って働けなくなった際の老齢年金」「障害が残って働けない際の障害年金」「自分が亡くなった際の遺族年金」の三つの給付があります。
今回は、老齢年金についてお話しします。
一般的に年金というと、これを思いうかばれる方が多いと思われます。
退職後の老齢というリスクに対して社会全体で分担する制度です。
月々掛金を払い、何年加入したかで支給額が決められます。
サラリーマンの場合は、掛金は平均標準報酬月額に応じて決定され、雇用主と本人で折半して負担します。
一方、国民年金は、一定額です。掛金は、平成29年まで毎年280円ずつ上がっていきます。
平成29年には、16900円となります。
ちなみに、掛金、加入期間、支給額の一例を挙げおきます。
厚生年金 | 厚生年金 | 基礎年金(国民年金) | 基礎年金(国民年金) | |
加入期間 | 40年 | 40年 | 40年 | 25年 |
(平均標準報酬月額) | 30万 | 60万 | ||
サラリーマン・公務員 | 1,574千円(年) | 2,354千円(年) | ||
自営業・専業主婦 | 794千円(年) | 397千円(年) | ||
掛金 | 40740/月 | 80122/月 | 13580/月 | 13580/月 |
実際はこんなに単純ではないのですが、一つの目安と考えてください。
しかし月額標準報酬30万(月々の掛金は40740円)を40年加入すると年金額は1,574千円/年です。
月額標準報酬60万(月々の掛金は80,122円)を40年加入すると年金額は2,354千円/年です。
皆さん、どのようにお感じですか?これだけで、生活ができますか?
思いの他、少ないと感じられた方が多いのではないでしょうか?
特に、国民年金で、掛金13580円を40年加入すると年金額はわずか794千円/年です。