皆さんは、セミナーと講演の違いを意識されているでしょうか?
辞書を引くと、 セミナーとは、「何かを学ぶ・習得する目的で開かれる場のこと。小人数を対象とし、討議などをまじえた講習会」と定義されています。
一方、講演とは、「大勢の人に向かって、ある題目に従って話をすること。または、その話。」と定義されています。
簡単に言うと、セミナーは知識・情報を得る事を目的とします。
したがって、内容が同じであれば、何度も同じセミナーを聞く必要はありません。
講演の目的は、知識・情報を得る以上に、その話を聞くことが主体となります。
したがって、言葉を変えると「何回聞いても良い話」になります。内容が分かっていても、その人の話を何度も聞きたいという現象が起きます。
そのため講演を主にされている講演家のなかには、“追っかけ”に近いファンが存在するケースもあります。
実際は、聴衆の方や講演を依頼される方は、それほど、セミナーと講演の違いを意識されていないようです。
しかし話し手としては、結構意識するものです。セミナーが、情報提供を目的としても、どこかで講演的な良い話を交えないと聞いているほうは疲れてしまいます。
逆に講演だからといって、すべて良い話では、得られる情報が少なかったと不満足となります。
したがって、実際には、セミナー的な内容と講演的な内容を混ぜる事になります。
具体的には、ケアマネや認知症の実務者が対象の際は、情報提供に重きを置きます。逆に、一般市民対象の場合は、良い話に重きを得ます。
その為、聴衆に両者が混ざっていると、当日の反応で内容を変更する必要も出てきます。
一度、皆さんも話を聞く際に、これはセミナーなのか講演なのか意識されると、新しい発見があるのではないでしょうか?