この考え方は目からうろこです。「自分の思い通りにうまくいくことなんて、この世の中にはひとつもない」という前提で日々の生活にのぞめば、ストレスは相当に減るのではないでしょうか?
- 世の中に言う悲観主義は実のところ根拠のない楽観主義です。最初のところで「うまくいく」という前提を持つからこそ、「うまくいかないのではないか」と心配や不安にとらわれ、悲観に陥る
- 仕事である以上、絶対に自分の思い通りにはならないと僕は割り切っています。「世の中は甘くない」「物事は自分に都合のいいようにはならない」、もっと言えば「うまくいくことなんてひとつもない」──これが絶対悲観主義です。ただの悲観主義ではなく「絶対」がつくところがポイントです。仕事の種類や性質、状況にかかわらず、あらゆることについてうまくいかないという前提を持っておく。何事においても「うまくいかないだろうな」と構えておいて、「ま、ちょっとやってみるか……」。これが絶対悲観主義者の思考と行動
- 筋トレに明け暮れがちな読者にとって、本書が思考のストレッチとなれば幸い
- 幸福のもっとも大きな障害は、過大な幸福を期待することにある
- 「禍福はあざなえる縄のごとし」という言葉にあるように、幸福と不幸は背中合わせです。ポイントは、「禍福」であって「福禍」ではないところです。マイナス先行の人生であれば、大体のことが前よりも良く見える。大きなプラスから始めてしまうと、マイナスばかりが目につき、苦しくなる
- いかに偉くならずヒラ教授のままでいることを追い求める闘争です。これを私的専門用語で「黒い巨塔」と言っている
- 「満足」の反対にあるのは「不満足」ではない。それは「没満足」という満足がない状態
- 人は「幸福になる」ということと、「不幸を解消する」ということを混同しがち
- 人は幸福に対する構えで微分派と積分派に分かれる。直前と現在の変化の大きさに幸せを感じるタイプが微分派です。一方の積分派は、その時点での変化率よりも、これまでに経験した大小の幸せを過去から累積した総量に幸せを感じます。
- 幸福になるのは、自分の好きなものを持っているからであり、他人が良いと思うものを持っているからではない
- その研究者とうまく組めるかどうかを見極めるテストをするそうです。その人物に自分の欲しいものを全部リストアップしてもらう。それぞれがいくらかかるかを大雑把に算出して、合計額を出してもらう
- 欲しいものを全部書き出しても1000万円にもならないような人がいます。そういう研究者とは組まない。「そんな欲がない人とビジネスができるか」ということ
- 欲しいものリストの総額が100億円を超えるような人もいる。こういう人とも「絶対に組まない。そんな強欲なやつとビジネスはできない
- 「何をしないようにしていますか」と聞くほうが、「趣味は何ですか」と聞くよりもその人のことがわかる