先日、何気なく購入した本で、素晴らしい本に出会いましたので御紹介します。
自分自身も、起業してから13年目を迎え、多くの経験をしましたので、特に若い経営者には、いろいろアドバイスしたくなります。
この点を、林さんは、『失敗した起業家や経営者は、判で押したように同じ間違いを犯している。
逆に、成功した人は、同じ試練を乗り越えている。
この落とし穴を、知識として知っていることが重要。』といわれています。
現在、日本の会社の3割のみが黒字です。
3年以内に7割は、倒産もしくは休眠です。
安易な気持ちでの起業では、成功するわけはない厳しい世界なのです。
本の中からいくつか紹介します。
1) “利益と現金とどちらが大切か?”もちろん、現金が大切だとは、知識では分かっています。
しかし、これが知識と実感として理解が出来るようになるには、12年かかったような気がします。
本の中では、「利益は自分の手でつかむことができない、しかし現金は摑める」「利益は伸び縮みする、
ゴム製の物差し」。分かる人には、わかる凄い表現です。
2) “税理士は、経営コンサルティングではない!” この事は、自分は比較的早くから理解できました。
しかし、経営者仲間と話をしていると、結構気がついていない人がいます。
あなたの税理士さんは、従業員を何人雇用していますか?その人たちに、経営を聞いて分かるわけがありません。
“税理士さんに経営を聞く”経営者にこそ問題があると思います。
但し、税理士さんも差別化がされてきており、最近はしっかりと経営を指導してくれる会計事務所も出てきています。
そんな会計事務所を選ぶのも経営者の能力ではないでしょうか?
3) “苦しいときの備えを怠らない!必要な投資を怠ってはいけない”。
つまり、利益を出して、無駄金は使わないという事です。
雨でびしょ濡れになった時に、銀行が傘を貸してくれないと嘆いても遅いのです。
傘は、天気の良い日に準備しましょう。
本の最後に、以下の4つの成功の法則が紹介されています。
①こだわりを無くせ・・起業家は得意分野(=こだわり)を持っているものです。しかし、自らの価値観にこだわり顧客の存在を忘れてはいけません。
②キャッシュフローを重視せよ・・先ほどの、利益より現金の話です。商売は、現金を増やし続ける事が大事で、増やした現金は、しっかり蓄え銀行に安易に頼らない
③マネジメント力を強化せよ・・経営者の最も大切な役目は、ビジョンを設定して、ビジョン達成の道筋を考え、従業員を目標に向わせる事です。決して、日々の仕事に、忙殺されてはいけません。
④社長は、引き際を心得よ・・肉体的寿命とは別に、経営者としての寿命がある
この本の価格は、僅かに700円です。
これで得られた知識を実践すれば、どれだけの利益を上げることができるでしょうか?
本当に本は安すぎると思います。
特に若い経営者の方には、本当にお勧めです。
素晴らしい本を、書かれた林總さんには感謝です。