哀れな小羊たち・・恵まれた開業医の戯言

最近、3人ほどの開業医から同じような質問を受けました。“長谷川先生は、何を人生の目的しているの?”です。話を聞いてみると、3人はいずれも日々の生活は忙しいが人生の目的がはっきりしないということです。3人の共通点は、もともとの家柄が良く、私立の中高一貫校を卒業、外来もはやっており結構の年収を得ている、ビジネス自体は10人以下の小規模で行っている点です。

 実はこの状況は、ある程度理屈で説明できます。通常のビジネスでは、相談されたような小規模、いわゆる職人レベルの仕事では得られる収入は少ないものです。より多くの収入を得るためには、規模を大きくしてスタッフを雇用する必要が出てきます。しかし、収入と引き換えにスタッフおよびその家族への責任が発生します。そうすると、自分以外の他人のためにビジネスを成功させ、継続させなければいけません。確かに大変ですが、やりがいも得ることができ、人生の目的も明確になります。

 その点、開業医のビジネスモデルは、小規模な職人レベルですが、多くの収入が手に入ってしまいます。そこには、スタッフへの責任も生じていないので、他人のための責任感も生じません。もちろん、保険制度に守られた高収入であって、本人の努力でもありません。本来なら、社会のために在宅医療をはじめたり、介護事業まで広げるなど、社会貢献をする必要があります。しかし彼らには、すでに財産も収入も十分にあるため、そこまで手を広げる根性も才覚もありません。

今後は、開業医の待遇も厳しくせざるを得なくなるでしょう。そうなれば、必死になってサービスに努め、マーケティングや会計も屈指しなければ経営が行き詰まるようになり、結果として“人生の目的が持てない”などという甘い言葉を吐くことはできなくなるでしょう。もちろん、その時には我がブレイングループの経営プロデュース部門の活躍の場も広がるでしょうか・・


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 いずれにせよ、世間から見たら贅沢な”哀れな開業医の戯言“です。サラリーマンの家庭に生まれ、自分の努力と才覚で充実した日々の生活ができていることに改めて感謝です。

                 

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