先回紹介した、父親の手紙
大事に大事にどこにしまいこまれていたかというと
母親からもらったノートでした。
そのノートとは、
自分が発症した闘病記でした。
自分は生後すぐに
肥厚性幽門狭窄症にかかりました。
この病気は、生後2-3週から3ヶ月位までの赤ちゃんがミルクを吐く病気です。
胃の幽門筋が肥厚するために出口が狭くなり、
飲んだミルクが十二指腸に運ばれず胃内に停滞します。
ミルクで胃が一杯になると飲んだミルクを噴水状に 大量に吐きますが、
吐いた後でも赤ちゃんは空腹感のためにさらにミルクを欲しがります。
治療開始が遅れると、体重増加が得られずやがては出生時体重をも下廻ってくることもあります。
治療は手術によって 幽門筋を切開し拡げる方法(ラムステット手術という)が行われており、
手術後早い時期にミルクが飲めるようになります。
正直、医学の勉強をすれば、それほど重篤な病気でないことは分かります。
しかし、親としては
ミルクを飲んでも飲んでも吐いてしまう。
そして、体重も増えずに
逆に体重も減ってきてしまう
相当に不安であったと思います。
ノートには、細かく細かく
飲んだミルクの量
吐いた回数
体重が記載されています。
ある時、捨てるわけにもいかず、
母親が自分にノートをくれたのです。
そんな大切な大切なノートに
先回紹介した、父親の手紙を大事に
挟んでおいたのでした。
どうも、自分は
本当に本当に大切に育ててもらったようです・・