2021年11月23日に1泊2日で第9回目の親子旅行に行ってきました。「親子旅行」という言葉に疑問を持たれた方もいらっしゃると思います。「家族旅行」とは違うのか? 明確な言葉の定義はありませんが、現在の家族と、一世代前の血のつながった家族だけによる旅行を「親子旅行」と言っています。現在、結婚して家庭を作っている子供たちが、実家の両親と実の兄弟と一緒に旅行をするのです。
私自身が実践して実際にメリットを感じており、またお勧めした皆さんからも喜んでいただいています。今回の記事では、「親子旅行」の具体的は実践方法について解説します。親子関係を修復したいとお考えの方はぜひ参考になさってください。
目次
1.80歳以上の高齢者の多くが「人生で後悔したこと」とは
アメリカでの興味深いデータがあります。80歳以上の高齢者を対象としたアンケート調査です。質問は、「人生で最も後悔していることは何ですか?」です。その回答の中の一つが、「家族ともっと時間を過ごせばよかった」です。
実際、私自身も医師として1,000名以上の看取りに立ち会ってきました。家族に見守られ、まるで映画のような感動的な最期を迎える方もいらっしゃいます。一方で、最後の最後でさえ親子関係がもつれたままの方もいらっしゃいます。
お話しを聞くと、ちょっとした行き違いが修復できないまま親が亡くなっていることも多いようです。人間は必ず亡くなります。できれば、人生の最後を彩るためにも、親が亡くなる前に関係を修復することがお勧めです。
子供と仲良くしておきたかったと後悔される方が少なくなりません。
2.親が変わることを待たずに、子供から気配りしよう
親子関係修復のコツは、子供から動くことです。親が変わることを待っていても永遠に変わりません。特に人間は、年を取ると変わりにくくなるものです。加齢変化として前頭葉機能が低下してきます。その頻度は、65歳を超えれば、7人に2人です。理屈を理解して、理性的に対応する事が難しくなるのです。つまり脳の機能を考えても、子供さん側から関係性の修復を図るべきなのです。
3.親子旅行のメリット
親子旅行には、子供の配偶者や子供は参加しません。あくまで、親と実の子供だけで旅行に行きます。実際、私も姉も結婚して子供もいます。そのため、両親、孫、妻、義理の兄も含めた旅行にも行っています。しかし、年に一度、「血のつながった親子」だけでの旅行は、本当に気兼ねをすることがありません。最初は、少々気恥ずかしさがありましたが、すぐに慣れて皆が心地よさを満喫しました。最近では、親も年に一度の「親子旅行」を楽しみにしてくれており、少し親孝行ができているような気がしています。
ちなみに、参加しない私の妻や、子供たちからも「親子旅行」は好評です。やはり、嫁の立場での旅行は気ばかり使います。参加しないことはウェルカムの様です。
4.親子旅行を成功させるコツ
親子旅行の実現のコツは、日帰り旅行でも、とにかく一度実現することです。そして、一番忙しい人間が日程だけ、決めてしまいます。無理のない1泊2日程度が理想です。私も、自分が日程を決めて、早々に宿を抑えることで、8回の親子旅行を実現しました。
両親が揃っていなければ、親御さんが一人でも実現しましょう。ただし、親子旅行を実現された多くの方が、両親が揃っているうちに実現すればよかったと後悔されています。ご両親がご健在な方は、一日でも早く実現されることをお勧めします。
5.具体的なプランニング
高齢の親が参加しますので、あまり遠方でなく、行程に無理のないようにしましょう。早めに宿に入ってゆっくりすることもお勧めです。その場合は、温泉宿などもお勧めです。
私は、最初の年は、車で1時間もかからない愛知県の長島温泉。それ以降は、新幹線で35分の京都に行くようにしています。京都の観光では、高齢の両親のために観光タクシーを多用することで負担を減らしています。
6.親子関係は伝わっていく
親子関係は伝わっていきます。自分自身が親孝行として「親子旅行」を実現している姿を、子供達は見ているものです。きっと「親子旅行の習慣」も伝わっていくでしょう。
7.まとめ
- 人生で後悔することの一つは、「家族ともっと時間を過ごせばよかった」です。
- そのための、親子旅行はお勧めです。
- 血のつながった親と子だけの旅行は、とても気楽で心地よいものです。