講演後にいただく手紙ほど嬉しいものはありません。
先日も、認知症の講演後、認知症のご家族の方からお手紙を頂きました。
ご両親ともが、重度の認知症であり、現在は特別養護老人ホームに入所されているようです。
ご家族としては、入所させた事が、良かったのかどうか葛藤されているようでした。
私自身は、在宅医療を進めることで在宅でも看取りのお手伝いをしています。
しかし、決して在宅を強制する事はありません。あくまでお手伝いです。
認知症の元家族として、認知症介護の大変さは理解できます。
専門医として、“これ以上の在宅での介護が限界というレベル”では入所・入院をお勧めすることさえあります。
特に、介護系の施設での対応も困難なレベルでは、一時的に精神病院への入院を勧める事もあります。
今回お手紙を頂いたケースも決して、誰に攻められるものでもない正しい選択であったと思います。
専門医として、ご家族の葛藤に対する心遣いもできればと感じています。