動物園で飼い慣らされる日本の画家たち

2014-10-31

さて、何でも鑑定団を御覧になった方はお分かりになったと思いますが、西村計雄さんは、フランスではかなり有名な画家です。ピカソを育てた画商・カーンワイラーに「和菓子の色」と評されたやわらかな色彩と、たおやかな線が特徴の作品は、「東洋と西洋の美を融合した」として高く評価されました。その結果、フランス芸術文化勲章を授賞されています。その割に、日本ではあまり知られていません。

この点については、西村先生の教え子である、永六輔さんが以下のように言って見えます。“太郎さんと計雄さんは、東京美術大学(現:東京芸術大学)の同級生。二人とも、世界で注目され、日本の画壇からは、なぜか冷たくされています。そういう不幸な国なんですよ、この国は。太郎さんや計雄さんのような、ユニークな生き方、ユニークな作品を作り続けている人には、とっても不幸な国なのです。”(太郎さんとは、岡本太郎さんです)

そうなんです、この国ではあまりに斬新だと評価されないのです。それよりも、会や派が重視され、そこに属している方が画家自身も安泰なのです。日本の画壇の現状を、篠田桃紅さんは、動物園で飼い慣らされるか、野生で生きるか?”と評されました。まさに西村さんは野生で生きたと言えます。


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ところで、なんでも鑑定団での評価は、番組独自のものです。しかし、番組を機に埋もれていた作家の評価が上がることもあります。西村計雄さんもこれを機に再評価されることを期待します。ところで誤解のないように申し上げますが、今回の番組出演で、自分に鑑定額1000万円が入ったわけではありません。寄付等の御依頼はお断りします(笑)。また相続したわけでも、売る予定もありませんので、税務署の方もご遠慮ください。

             

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