私が学生時代の1980年代は、男性のモテる条件は「3高」でした。そのため背の高くない自分は、寂しい思いもしたものでした。その後、2010年ごろは「3K」、そして、最近では「4低」に代わってきたそうです。言えることは、確実に男性と女性の立場が対等になってきていることです。
私は、高齢者の外来で、一部の男女に見られる「男尊女卑に基づいた夫婦関係」には疑問を持っています。今回の記事では、男性のモテる条件の変化から、これからの介護現場の改善が期待される理由についてご紹介します。
目次
1.モテる男性の条件の時代変遷
モテる男性の時代による移り変わりをご紹介します。
1-1.1980年代の3高
一般的に、バブル時代とは1980年から1992年と言われています。その時の、男性のモテる条件は、3高。すなわち「高収入」「高学歴」「高身長」が3つの条件でした。特に3項目の中でも、一見してすぐわかる「身長」については、背が低いと女性に相手にもされない雰囲気がありました。ちなみにそんな3高ですが、2010年のアクサ生命保険の調査では、女性が求める結婚条件として「高収入」「高学歴」「高身長」はそれぞれ9位、19位、20位に下落したそうです。
1-2.2010年代の3K
2010年のアクサ生命保険の調査で、女性が求める結婚条件で、3高から取って代わった1位から3位が「3K」です。「価値観が合うこと」「金銭感覚が一致していること」「雇用形態が安定していること」の3つの頭文字から3Kと呼ばれていたようです。
1-3.最近の4低
企画会社のブームプランニング(東京・渋谷)の中村泰子社長は、最近ではさらに3高とは正反対の「4低」に移行したと言われています。この4低とは「低姿勢」「低依存」「低リスク」「低燃費」ということです。
2.4低の意味すること
4低の意味することは何でしょうか?
2-1.低姿勢
低姿勢とは、女性に対して威圧的な態度を取らないことを意味するそうです。偏差値が高くて、いくら稼いでいても高圧的な態度は嫌われるようです。男尊女卑の80歳代の男性の、奥さんへの高圧的な態度は、同じ男としても不快です。低姿勢とまではいかなくても、男女は少なくとも対等な関係でいたいものです。
2-2.低依存
家事や子育てを分担して妻に依存しないことを意味するそうです。高齢の男性の中には、配偶者が亡くなると、何に一つ自分でできない方がたくさんいます。と言っても、50代の自分もかなり配偶者に依存しています。男性も自立している方が多い若い夫婦を見習う必要がありそうです。
2-3.低リスク
堅実な仕事に就きリストラに遭うリスクが少ないことを意味するそうです。但し、これについては、「時にはリスクを取って挑戦する男性を、女性には陰で支えてくれると嬉しいな」と古い時代の自分は思ってしまいます。
2-4.低燃費
節約志向で浪費をしないことを意味するそうです。この点は、3高時代の女性に比べ、現代の女性は堅実的で賢くなってきたように思います。
3.働き方改革も4低時代にマッチ
4低が根付けば、社会も良くなると思います。きっと共働きが主流になり、経済的にも男女が自立することにつながります。もちろん男性も家事も一緒に行いますから、男性も家事全般で自立することになります。もちろん子育ても共同で行うことで、親子関係も良好なものになるでしょう。
もちろん、男性が家事子育てに参画して、女性も社会に進出するのであれば、企業も生産性を上げる必要があります。まさに働き方改革も4低時代にマッチしているのです。
まさに、男性も女性も自立した、素敵な社会が待っているのかもしれません。
4.将来の介護現場は
男性も女性も自立すれば超高齢化時代も安心です。
4-1.男性も生活が自立
男性が自立すれば、配偶者への過剰な介護負担も減ります。その上、配偶者が亡くなっても、男性が最低限のことができれば周囲も助かるのです。
4-2.女性も自分年金を
現在の多くの高齢夫婦は、女性は専業主婦のため国民年金です。そのため、夫婦で長生きをすると年金が足りなくなります。それこそ、男性には早く亡くなってもらって、遺族年金を期待する必要があるほどです。しかし、女性も働いて厚生年金を持てば、夫婦長生きをしても経済的に困ることはないのです。
5.まとめ
- 女性が結婚相手に望む条件は、3高から4低に移り変わりました。
- バブル時代に比べ女性が随分賢くなったようです。
- 4低が普通になれば、男女とも自立した素敵な社会が実現するのです。