【お薦め本の紹介】相続には精神的ゆとりが大事『ぶっちゃけ相続「手続大全」』

【お薦め本の紹介】相続には精神的ゆとりが大事『ぶっちゃけ相続「手続大全」』

相続争いの原因の1つは、 深い悲しみの中、慣れない相続手続に追われる精神的ストレスです。そのためには、何もわからないまま手続を始めるよりも、全体像を把握してから手続を始めたほうが、段違いに負担を軽減できます。 結果として、精神的なゆとりも生まれ、譲り合いの気持ちももてるかもしれません。橘 慶太さんの、『ぶっちゃけ相続「手続大全」』は、全体像を把握するにはとてもお薦めの本です。

  • 税務調査を受けた家庭の3%が修正となり、1件当たりの平均追徴課税(申告ミス等により追加で課税される税金)は、なんと641万円
  • 相続発生直後、家族が一番困るのは、「①訃報の連絡を誰にすればよいか、②葬儀はどのような形で行うか」の2点
  • 葬儀の費用の平均額は200万円弱ですが、中央値(実際に多くの方が支払う金額)はもっと低い金額になると思われます。
  • 香典は遺産分割協議の対象にはならないため、他の相続人が喪主へ香典を分けるよう要求することはできません。そのため香典返しの費用を負担するのも喪主
  • 保険金の請求など、さまざまな場面で死亡診断書(死体検案書)の提出が求められます。 そのため、提出前に必ず多めにコピーを取っておきましょう
  • 火葬済と押印された火葬許可証がないと、納骨ができません
  • 故人が年金を受給していた場合、 国民年金の場合は14日以内、厚生年金の場合は10日以内に、受給停止の手続が必要
  • 葬儀費用の負担を軽減するための給付金があります。故人が、健康保険の被保険者の場合には「埋葬料」、国民健康保険(または後期高齢者医療保険)の被保険者の場合には「葬祭費」
  • 葬儀社選択のポイントは、①契約後にオプションをつけなくても嫌な顔をしないか、②契約後に担当者が変わらないか、③契約を急かすようなことをしないかの3点
  • 相続開始直後にやってはいけないこと6選 ①ATMから預金を引き出すこと ②銀行に亡くなったことをすぐ知らせること  ③遺言書をすぐに開封すること ④戸籍を早く取りすぎること ⑤故人の携帯電話の解約 ⑥遺産の一部を使う こと
  • 原則として、故人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の金額となります。
  • 遺族年金は自動的に支給されるものではなく、必ず遺族年金の請求手続が必要
  • 遺族年金には、所得税や住民税といった税金は課税されません
  • 遺産の分け方には法律で決められたルールが存在します。それは「①遺言書があれば、遺言書の通りに分ける」「②遺言書がなければ、相続人全員の話し合いで分け方を決める」
  • 公正証書遺言や、自筆証書遺言の法務局保管制度を使えば、検認が不要
  • 故人が遺言書を残していたとしても、原則として、 相続人全員の同意があれば、遺言書に書かれた分け方にせず、相続人の話し合いにより遺産の分け方を決めることも可能
  • 生命保険金は遺産分割協議の対象にならない
  • 相続を友人知人に相談するのはやめましょう。専門家の私からすると「生半可の知識でアドバイスすると、余計にトラブルのもとになるので、控えてほしい
  • 後見人は、その人の財産を守ることが役目であり、財産を運用したり、組み替えたりすることが役目ではありません。「不動産を売却しないと施設入居費用が工面できない」等の合理的な理由があると認められる場合を除き、家庭裁判所から売却の許可が下りない可能性が高い
  • 遺言書による寄付の場合には、国や公益法人等の場合はもちろん、たとえ、株式会社などの営利法人であっても相続税は課税されません。ただし、株式会社等の場合は、寄付を受け取った法人側に法人税が課税
  • 譲渡所得の5%ルールに 購入金額がわからなくなってしまった場合には、「売った金額の5%を購入金額とみなして譲渡所得の計算をしなければいけない」というルール
  • 日本全国の100人中8人に相続税が課税
  • 相続争いは、もともと仲の良かった家族にこそ起こりやすい という性質があり
  • もともと家族仲の悪い家族は、遺言書を作るなどの対策を講じていることが多いため、泥沼の相続争いまでは発展しない傾向があります。
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