医療崩壊の一因?・・高齢者は、クレームの自粛を

医療崩壊の一因?・・高齢者は、クレームの自粛を

65歳を超えた高齢者のなかにも、理性的な方もたくさんいらっしゃいます。しかし、あえて高齢者の方々に、お願いがあります。新型コロナウイルスの蔓延により、医療介護の現場は疲弊して崩壊ギリギリです。そんな中、社会に対してクレームを自粛していただけませんか?

目次 [非表示]

1.高齢の方々からのクレームの例

以前から65歳を超えた方々からのクレームは気になっていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大でその頻度が増えているようです。

1-1.受診ルールに対してクレーム

毎日、クリニックの窓口に、電話での問い合わせが凄い量です。多くの方は、症状に応じた対応方法を説明すると納得いただけます。その中で、熱が出ていなくても「とにかくすぐ診てくれ」と無理難題を言われる方がいます。そのうえ「何かあったら、責任を取ってくれるのか?」と声を荒らげます。そんな電話対応に現場は疲弊してしまうのです。

1-2.変な正義感を抱いている方のクレーム

当院ではありませんが、外来で診察した患者さんが、新型コロナウイルスの陽性であったクリニックがありました。保健所とも相談のうえ、診療の継続に問題はないと判断をされました。それに対して、患者さんでもない近所の65歳を超えた男性が、「近所で新型コロナウイルスが蔓延したらどうするんだ!」との剣幕で怒鳴り込んできたそうです。診療の継続は、社会的使命に基づいたルールに従って決めるものです。

1-3.自分には甘い

他人に厳しい割には、自分には甘いようです。高齢者がコーラスで30名以上集まって、クラスターになってしまったケースなど、誰一人疑問を持たなかったのか不思議です。

2.65歳を超えると7人に3人は前頭葉機能が低下する

65歳を超えるとなぜ、社会へのクレームを言ったり、自分自身には甘くなってしまうのでしょうか?

65歳を超えると、認知症の方が467万人、前頭葉機能低下の方が400万人いると言われています。しかし、前頭葉機能の検査は難しいため、実際は1,000万人はいると感じています。つまり、65歳を超えた方の1,500万人は認知症もしくは前頭葉機能低下なのです。65歳以上の高齢者人口は3588万人ですから、おおよそ7人に3人といえます。

3.前頭葉機能の低下で起こることとは?

前頭葉機能が低下するとどのような症状が起こるのでしょうか?


長谷川嘉哉監修の「ブレイングボード®︎」 これ1台で4種類の効果的な運動 詳しくはこちら



当ブログの更新情報を毎週配信 長谷川嘉哉のメールマガジン登録者募集中 詳しくはこちら


3-1.理屈が通らなくなる

前頭葉機能は論理的な思考を司ります。そのため、前頭葉機能が低下すると理屈が通らなくなります。そのため、丁寧に説明をしても理解いただけません。

3-2.怒りやすくなる

前頭葉機能が低下すると理性のコントロールがしにくくなります。そのため、自分の意見が通らないと、理屈に関係なく怒り始めます。こうなると手が付けられなくなり、黙って従うしかなくなるのです。

3-3.その結果、社会に迷惑をかけてしまう

理屈が通らないうえに、すぐ怒る。そんな高齢者は、いたるところで怒っています。クリニックの待合室、銀行の窓口、レストラン等で見かけます。もちろん、自宅でも家族にたいして理不尽な要求をしているのでしょう。こうなると、社会迷惑です。

4.これ以上、高齢者のわがままに対応できない

社会に余裕がある時であれば、高齢者の理不尽な要求にも対応することができていました。しかし、新型コロナウイルスの大感染は、国家的非常事態です。医療・介護の現場では、患者さんおよび利用者さんへの対応が最優先です。

ですから、お願いです。高齢者の皆さん、腹が立ってクレームを言いたいかもしれません。そんな時は、いったん深呼吸をして落ち着いてもらえませんか? クレームを自粛いただくことが、医療介護崩壊を防ぐことにもつながるのです。

5.まとめ

  • 65歳を超えると7人に3人は前頭葉機能が低下します。
  • その結果、理屈が通らず、すぐに怒ることで社会へのクレームにつながります。
  • そんな高齢者によるクレームが、医療介護崩壊につながります。
認知症予防について専門医・長谷川嘉哉のレポートを無料PDFにて提供しています。

Ebook-Cover-small認知症専門医として毎月1,000人の患者さんを外来診療する長谷川嘉哉。長年の経験と知識、最新の研究結果を元にした「認知症予防」のレポートPDFを無料で差し上げています。

  • 言葉が出てこない…への対策術
  • ワーキングメモリ改善で仕事の能率アップがはかられる方法
  • 物忘れがひどい方のための5つの習慣
  • 認知症予防の食事とは。○○よりも○が大事な理由
  • 認知症予防は運動で! その方法とは etc.,

100ページ以上に及ぶ質の高い情報集です。

以下のページで詳細をお伝えしていますので、興味のある方は参考になさってください。

申し込み方法はこちら
長谷川嘉哉監修シリーズ