【お薦め本の紹介】人は股関節から老いる『すごい股関節 』

【お薦め本の紹介】人は股関節から老いる『すごい股関節 』

日常生活では、股関節を意識することは殆どありません。しかし股関節は、上半身と下半身をつなぐ「要」です。そのため23 もの筋肉が関与して、6方向に自由自在に動かすことができます。そんな股関節の寿命は70~80 年といわれていますが、生活習慣のために50代や 60代、なかには30 代でも、股関節にトラブルを抱えている方は大勢いるのです。まさに「人間は股関節から老いていく」です。この本を読むと、思わず股関節に感謝してしまいたくなります。

  • 上半身と下半身をつなぐ 要 である股関節の動きが悪くなると、体がうまく曲がらなくなったり、下半身で踏ん張ることが難しくなったりします。
  • 股関節は体のなかで最も大きな力が加わる関節です。立つ、座る、歩く、走るといった日常動作を支えており、運動をしなくても、とても大きな負荷が日々かかっています。
  • 股関節は関わる筋肉の数が多く、構造も複雑なので、経験の浅いトレーナーは「何から手を付ければいいのかわからない」と感じることもよくあります。
  • 股関節は、大きな骨同士がつながったうえで、6つの方向に自在に動くために、「球関節」という構造になっています。
  • 人間は、歩くときも背骨と大腿骨が地面に対して垂直になっている状態から始まります。主に働くのは太ももの筋肉ではなく、お尻の表層にある大きな筋肉である大殿筋。もちろんハムストリングスも使われてはいますが、主役はあくまでお尻の筋肉なのです。
  • 股関節痛は本人にとっては困った問題ですが、それこそ直立二足歩になって両手を自由に使えるようになった代償と考えると、人間らしい悩みといえるかもしれません
  • なかでも硬くなりやすいのが、外旋六筋で最も大きな筋肉である梨状筋です。しかも面倒なことに、梨状筋の下には坐骨神経が通っており、筋肉が硬くなると坐骨神経を圧迫するのです。これが腰痛の一種のようにも見える「梨状筋症候群」です。
  • 梨状筋症候群はランナーによく見られる症状の1つですが、ふだんからよく歩く人、ウォーキングを毎日する人、ハイキングや登山が趣味という人も要注意です。
  • 股関節を動かす機会が圧倒的に少なくなることで、問題が起きるようになったのです。「動かさない」時間が長くなることで、股関節の周辺にある筋肉が硬くなったり弱くなったりしてしまうからです
  • 神様がつくったのかと思うほど、大腿骨頭の美しい球面に驚きました。
  • 最先端の工業機械のベアリングで実現できる摩擦係数は、0・01~0・03程度です。一方、人間の関節は0・001~0・002程度と、なんと機械より1桁も少ないのです。
  • 変形性股関節症に占める股関節形成不全の割合は、成人男性では0~2%、成人女性では2~7%となっています。
  • 軟骨に栄養を与えるためには、軟骨がつぶれたり、圧力がかかったりしなければならないのです。つまり、関節をふだんからよく動かしていれば、軟骨にもしっかり栄養が行き渡るというわけです。
  • 軟骨の再生メカニズムについて説明をする際、「再生する」ではなく「新陳代謝をする」という言葉で伝えています。
  • 覚えておいてほしいのは、人間の体は、股関節に限らず、動かすことによって修復し、再生するということです。
  • おすすめなのは山登りです。足元に適度に不安定感があるので、股関節を支える筋肉が鍛えられますし、可動域をしっかり使った運動が行えます。
  • 階段を上り下りしているとき、股関節にはどれぐらいの負荷がかかっているでしょうか?  答えは体重の6~7倍です。
  • 平地を歩いているだけでは下半身に与える負荷は低く、残念ながら殿筋群の筋トレという観点では物足りません。
  • 片脚立ちの状態で靴下を履くことが両脚とも問題なくできたら、体を支える筋力や関節の働き、そしてバランス能力がある程度キープできているといえるでしょう。
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