お葬式で一筋の涙を流させて下さい

2016-03-16

周辺症状がひどい女性患者さんがいらっしゃいました。
被害妄想が強く
子供達
さらには孫たちにまで
『お前ら、私のお金取っただろ!!』
その言葉は、
大声で、
攻撃的でした。
最初は反発していた
ご家族も
途中からは、
その力さえなくなっていました。
介護負担を背負う場合
専門医の立場からすると
介護者が怒っている場合は
まだ救いがあると言えます。
しかし、負担が極限を迎えると
怒りすら、湧き上がらなくなり
感情が平坦になってしまいます。
この状態になると、介護者の精神状態は
極めて危険と言えます。

そんな疲れ果てた患者さんが
初診で、最初に言われた言葉は
『介護生活ですべての涙を流し切り、
おばあさんが亡くなっても泣けないかもしれません。
せめてお葬式で一筋の涙を流させて下さい』
です。


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まずは検査を行い
重度の認知機能障害に伴う
周辺症状と
診断しました。
そこで、
先回紹介したメマリーを処方。
投与後、2週間ほどで
ご家族が”信じられない”と言われるほど
穏やかになりました。
その後は、高齢のために心不全となり入院。
最後は家で看取りたいと退院。
退院3日後に、子供・孫・ひ孫にも囲まれ、静かに息を引き取りました。
もちろんご家族は、いっぱいの涙を流されていました。
看取りの際も、
“最後に穏やかな日々を送れた事”に対する感謝の言葉を戴きました。
泥棒扱いされたお孫さん達も、
亡くなったおばあさんのの体を拭いてくれていました。
彼らには、最後の穏やかな姿が残っていてくれていると思います。

人生の最後をも
素晴らしく彩ってくれる
メマリーの効果。
我々医師は、より多くの患者さんに
広める必要があると
感じたケースでした。

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