最近、フェイスブック等でも風邪で注射を打ってもらったという投稿を目にします。
私が、2005年12月5日にと中日新聞に投稿した文章を改めて紹介します。
“2000年4月に開業をして驚いたことがある。
風邪で受診した患者さんが注射を希望されることである。
以前勤務していた大学病院や総合病院ではそのような治療は全く行われていなかった。
どうも開業医に特有なものらしい。
調べてみると、風邪の注射には3種類あるようだ。
一つは、ビタミン剤の注射。
これは風邪に対する適応はない。
どうしても取りたければ、経口で摂取すれば良い。
二つ目は抗生剤の注射。
これも経口薬で取れる場合は適応外である。
3つ目は解熱鎮痛剤の注射。
これは多くの副作用が報告されている。
使用に際しては警告文書がでており、風邪に対する適応はない。
つまり多くの開業医で行われている注射はいずれも適応のない、一部は危険なものでもある。
開業医は安易な注射は慎むべきであるし、患者さんも風邪に効果がある注射はないことを知るべきである。”