アルツハイマー型認知症新薬 ②

今回は、ヤンセンファーマ(日本では武田薬品も共同販売)のレミニール(商品名=ガランタミン)を紹介します。

同剤は、脳内の神経伝達物質(アセチルコリン)を分解するアセチルコリンエステラーゼの働きを阻害する作用に加え、ニコチン受容体に対する増強作用(APL作用)により、アセチルコリンの放出する作用を持つのが特徴です。

それらによりアセチルコリンの濃度を高めます。

効能は「軽度から中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」で、症状の進行を遅らせる薬剤です。

本剤は2000年に欧州で承認されて以降、今日まで世界70カ国以上で発売されており、海外の主要な治療ガイドラインにおいて「軽度から中等度のアルツハイマー型認知症」に対する標準的治療薬のひとつに位置付けられています。

ガランタミンは4mg、8mg、12mgの3種類の錠剤があります。

患者さんは1日2回、服用します。

添付文書では、1日8mg(分2)から開始し、4週間以上経過した段階で16mgに増量するように推奨しています。


長谷川嘉哉監修の「ブレイングボード®︎」 これ1台で4種類の効果的な運動 詳しくはこちら



当ブログの更新情報を毎週配信 長谷川嘉哉のメールマガジン登録者募集中 詳しくはこちら


作用機序およびデータからもアリセプトよりは期待が持てます。

しかし、現場でネックになるのは、1日2回服薬ということかもしれません。

一人暮らしや、老老介護の場合、服薬の管理は大変です。

その場合、1日1回であればカレンダーに貼ることで、本人や介護者が管理することができます。

しかし1日2回は正直大変だと思います。

私の経験では認知症スケールのMMSEが20点を切ってくると服薬管理は困難となります。

そのレベルは、みなさんの想像よりかなり良い状態でも、服薬管理は難しいということです。

error: Content is protected !!
長谷川嘉哉監修シリーズ