グルテンフリーパスタは低糖質ではない!・・血糖値スパイクドクターの提言16

グルテンフリーパスタは低糖質ではない!・・血糖値スパイクドクターの提言16

糖尿病専門外来をはじめ、多くの患者さんに管理栄養士さんの指導を受けてもらっています。そうすると、多くの患者さんが、糖質が少ないと信じている食べ物が、意外と血糖値を上げてしまうものがあることに気が付きます。そんな中の一つが、「グルテンフリー」です。「グルテンフリー」というと糖質が少なく、糖尿病や血糖値スパイクがある方でも安心して食べられる気がします。しかし、これは誤解です。その理由を解説します。

1.グルテンとは?

そもそも「グルテン」とは何でしょうか? グルテンとは、小麦粉に含まれるたんぱく質の一種です。粘り気や弾力を出す働きがあるためパスタをはじめ、パンやうどんなどの食品に使われています。

2.グルテンフリーとは?

ならば、なぜ「グルテンフリー」の食品が出回っているのでしょうか? グルテンには「グリアジン」というアミノ酸が含まれています。このグリアジンに過剰に反応するアレルギー体質の方が、下痢、便秘、吐き気などの胃腸症状や、痛み、湿疹などを起こすことがあるのです。 あくまで、グリアジンアレルギーの方のために作られたものが「グルテンフリー」であって、決して糖質が含まれていないわけではありません。

3.グルテンフリーパスタは高糖質!

実際、私が調べた「ALCE NERO(アルチェネロ) 有機グルテンフリー・スパゲッティ 250g」は100gあたり糖質は80.6g、と記載されています。一般的なパスタは100gあたり糖質70gですから、かえって糖質は多いぐらいです。

4.糖質制限にお薦めのパスタは?

ならば、糖質を制限したい場合はどうすればよいのでしょうか? この場合は、糖質オフもしくは糖質カットのパスタを選びましょう。私が食べた範囲では以下がお薦めです。


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4-1.低糖質パスタ「ローカーボパスタ」

超低糖質な本格生パスタです。糖質は100g当たり11.2gです。大豆を主原料としているため、低糖質なだけではなく食物繊維や大豆イソフラボンなども摂取できるバランス栄養食品です。糖質が相当少ないので、触感が少し不安でしたが、私が食べた印象では、まったく通常のパスタと差異が気になりません。ただし、平麺のためパスターソースはクリームソース系が合います。生タイプですが、冷凍で4か月保存ができます。

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4-2.ポポロスパCarbOFF(低糖質パスタ)

100g当り糖質29.8gです。低糖質ロングパスタです。どうしても、糖質が少ないと歯ごたえが悪くなるのですが、高圧押出成形機で製造し、通常のパスタに近い食感になっています。私が食べた感想では、パスタのソースに玉ねぎや、ベーコンなど具を多くすると、殆ど気にならなくなります。

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5.まとめ

  • グルテンフリーは、あくまでグリアジンアレルギーの方のために作られたものです。
  • グルテンフリーは低糖質ではなく、かえって糖質が多いほどです。
  • パスタで糖質を減らしたい場合は、「低糖質」「糖質50%オフ」といった商品を選びましょう。
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