太った人はなぜお腹がすいて眠れないのか?・・血糖値スパイクドクターの提言19

太った人はなぜお腹がすいて眠れないのか?・・血糖値スパイクドクターの提言19

患者さんと話をしていて、不思議に思う言葉があります。それは、「お腹がすいて眠れない」です。私自身は、人生の中で、「お腹がすいて眠れない」という経験はありません。むしろ、寝る前は、夕食からの時間をあけて胃の中を空っぽにして眠るようにしています。

私の独断になりますが、「お腹がすいて眠れない」を訴える方は、肥満気味の方が多いようです。彼らは、眠れない以外にも、頻回に「お腹がすいた」を訴えます。なぜ世の中には、食後時間を空けても空腹を訴えない人と、すぐに空腹を訴える人に分かれるのでしょうか?

私は、血糖値スパイク(=食後高血糖)をもつ総合内科専門医として、令和24月からリアルタイム血糖値測定器「フリースタイルリブレ」を装着しています。

リブレによって頻回に血糖が測れることで、空腹感と血糖値の関係がとても理解できます。空腹感とは、血糖値ではなく、血糖が下降する際に感じるもののようです。

仮に血糖値が70㎎/㎗と低くても、この状態が続いていれば、空腹感を感じません。しかし、血糖値が100㎎/㎗であっても、150㎎に上昇して急下降してきた100㎎/㎗では空腹を強烈に感じます。そのため、私も朝食で糖質の摂取を最低限にしてからは、昼食前でも殆ど空腹感を感じません。

つまり、頻回に空腹を訴える人は、糖質の摂取量が過剰なのです。糖質を過剰に摂取するたびに、血糖値は急上昇します。それに対して、インスリンが分泌され、血糖が急下降します。その結果、食べてから、それほど時間が経っていなくても空腹感を感じるのです。その悪いスパイラルによって、さらに糖質を摂取。結果として、肥満につながっているのです。


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頻回に空腹を感じる方は、一度糖質の摂取量を減らして、かわりにタンパク質や繊維の摂取を心がけてみてください。きっと、思いのほか「空腹を感じないこと」に驚かれると思います。

なお、以下の記事も参考になさってください。

長谷川嘉哉監修シリーズ