【お薦め本の紹介】予防医学の名医が教える すごい野菜の話

【お薦め本の紹介】予防医学の名医が教える すごい野菜の話

野菜が大事ということは、もちろん知っていました。しかし、ここまで根拠に基づいた話を知ると、読後から明らかに野菜の摂取量が増えました。多くの方に、一読して、野菜をたくさん摂取してもらいたいものです。

  • 植物の成分のうちでも、特に 健康増進に寄与するものは、活性酸素を抑える抗酸化成分である
  • 植物は、紫外線による酸化の防止、殺菌や解毒、害虫の駆除などに役立つさまざまな成分を、自ら生み出しています。
  • 私たちが現在、使用している薬剤の七割以上は、植物由来であるか、もしくは植物にヒントを得ているものと言われています。
  • ポリフェノール、ビタミンC、ビタミンE、カロテンといった栄養素は、植物からしか摂取することができません
  • ネアンデルタール人はほぼ肉食だったという事実をご存知でしょうか。私たちホモ・サピエンスに劣らないほどの知能を持ちながら、 彼らは私たちとの生存競争に敗れ、絶滅してしまいました。その背景にも、野菜が関わっている
  • 赤い色を識別できることがなぜ重要なのかというと、それが熟した果実の色だからです。つまり、 栄養を豊富に含んだ望ましい食べ物を見分けることにつながる能力 だったということです。
  • 野菜でも、カリフラワーやホウレンソウなどは、ビタミンB1を豊富に含んでいます。ニンニクもそうです。
  • 特にニンニクの場合、アリシンという硫黄化合物とビタミンB1とが結合したアリチアミンという化合物の形で、ビタミンB1を摂取することになります。 ビタミンB1が水溶性である一方、アリチアミンは脂溶性なので、体内の血液中で蓄積できるという利点があり、ビタミンB1をそのまま摂取するよりも、体内での活性が高くなります。
  • このことにヒントを得て、ニンニクから作られた錠剤・栄養ドリンクが、有名な「アリナミン」です。これによってビタミンB1は手軽に補給できるようになり、開発した武田薬品(2021年4月1日付けで「アリナミン製薬」に改称)は、世界のビタミン戦争における勝者となりました。
  • 現在、「アリナミン」はニンニクではなく、ジャガイモから作っている
  • ジャガイモは、デンプン以外にも、ビタミンCや食物繊維、カリウムやマグネシウム等のミネラルを豊富に含んでおり、さながら万能食の趣すらあります。
  • 標準的な日本人の腸内フローラのタイプは、どういうわけか、スウェーデン人やオーストリア人など、ヨーロッパに住む人々と似通っていて、近隣の国である中国やインドの人々とは大きく異なっている
  • 腸内環境を本気で改善させたいなら、ヨーグルトなどでお茶を濁すより、もともと自分の腸内に住んでいる善玉菌を守り、育て、増やしていくべきであり、それこそが正しい〝腸の健康法〟
  • 腸内の善玉菌を育てるのは実は野菜
  • ピーマンにはたしかに独特の苦味がありますが、苦味があるにもかかわらず古来食べられてきたことには、必ず理由があるはずです。 事実、ピーマンにはビタミンC、 β カロテンやフラボノイドをはじめ、多くの有益な成分が含まれており、その栄養価が非常に高いことが最近ではわかってきています
  • カレーは肉や野菜を一緒に煮込むものなので、それだけでも栄養満点なのですが、そこに多様なスパイスを加えることで、万能食と言ってもいい優れた料理になっています。
  • 一見、偏食に見えるイチローや内村航平も、カレーを好んで食べることによって、むしろ健康増進に資する多様な植物のエキスを標準以上にしっかりと摂取していたのではないか
  • ビタミンCについては、かつては「熱に弱い」というのが定説になっていました。 加熱調理した際に、野菜に含まれるビタミンCは壊れてしまうとされていたのです。しかし最近の研究で、それは誤りであるということがわかってきました。ビタミンCは、壊れるのではなく、煮汁の中に溶け出しているのです。
  • ビタミンやミネラル、食物繊維などをたっぷり摂るには、ニンジン、トマト、ブロッコリ、ゴボウなども積極的に食べるのがいいでしょう。
  • 腸内環境を整えるには、タマネギに含まれるオリゴ糖も効果的です。
  • まずは野菜をいくらか食べ、それからタンパク質も欠かさず摂るようにすればいい
  • 前半生における秀吉の頭のキレのよさや卓越したバイタリティの秘訣は、ニンニクから摂取していたビタミンB1にあった
  • 江戸時代にも、もっぱら地方から江戸に出てきて藩邸に詰めている勤番侍などの間に、急に寝込んでしまう者などが多く現れました。しかし国元に帰ると、ケロリと治ってしまう
  • 江戸患い」とも呼ばれたこの病気 ── その正体は、実は脚気でした。
  • ニンニクは、ウィルス等による感染症を予防すると同時に、衰弱した体を回復させる力のある野菜として珍重されてきたのでしょう。
  • ネギやタマネギもニンニクと同じネギ属の仲間で、いずれも硫黄化合物を多分に含んでいます。そしてともに、ニンニクと似た滋養強壮等の効用があります。 匂いはきついものの、硫黄成分には、体を元気にする働きがある
  • ニンニクにせよ、ネギにせよ、タマネギにせよ、「匂いの強いもの=魔除け」という構図が成り立っていますが、それもまた、それぞれの野菜が持つ、病を防ぐ強い作用に裏打ちされたものだった
  • 野菜の持つパワーは無尽蔵であり、それ自体が天然の薬箱
  • ブロッコリがこのNMNをとりわけ豊富に含んでいるということがわかってきました。
  • この野菜は、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、葉酸、カリウム、鉄、 β カロテンなど豊富な栄養素を持ち、がん予防に効果のあるスルフォアランを含んでいることでも知られています。
  • トマトのリコピンは、 β カロテンの仲間のカロテノイドで、ビタミンEの100倍もの抗酸化作用がある
  • ホウレンソウの持つ成分として注目したいのは、エクジステロンです。これはほぼ、ホウレンソウにのみ含まれる成分であり、そしてこれこそが、「筋肉ムキムキ」の「ポパイ伝説」を体現する物質なのです。
  • エクジステロンは、化学構造式で見ると、アスリートによるドーピングに使われるアナボリックステロイド(外界から摂取した物質からタンパク質を作る作用を持つステロイドの総称)と同じステロイド骨格
  • キノコは旨味成分が豊富なので、昔から、「三種類以上使うと絶妙な味わいになる」と言われています。
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