投資はよく分からないという経営者の方が見えます。
実は、自社の貸借対照表から投資の意味を知ることができます。
投資をする場合、決算書の中のバランスシート(=貸借対照表)を理解すると、その金融商品の性格が
理解できます。
投資先は、大きく分けて債権と株式に大別することが出来ます。
債権と株式をバランスシートから考えると、債券は返済が必要な資金として負債に分けられます。
一方、株式は、返済が不要な資金としてバランスシート上は資本に分けられます。
つまり、企業側としては、債券=負債は決まった期限で利息を付けて返済する必要があります。
このお金は、会社にとって“返済が必要な他人資本”といえます。
そのため債権を購入した人は、確実に返済をしてもらえますが、それほど大きなリターンは望めないのです。
つまり“ローリスク・ローリターン”です。
逆に、株式は会社の将来を信じて投資をしたわけですから配当を受け取っても、支払った額が期日までに返されるものではありません。
ある意味、“返済が不要な自己資本”といえます。
さらに、会社がつぶれればその価値はゼロになりますが、会社が大きくなればその分だけリターンも大きくなる
のです。
いわゆる“ハイリスク・ハイリターン”です。
このように、自分が投資したお金が自身の会社ならどこに当たるのかを考えれば、当然ながら“どの程度のリターンを約束できる”かも分かります。
“元本保証で期日までに返済するような条件”で、それこそ年率100%などありえない事は、自身の会社で“どの程度の付加価値をつけることが出来るか?”を考えれば、理解できます。
経営者には、怪しげな投資話が舞い込むことも多いものです。
その時には、その商品がバランスシート上の、どこに属するのかを考えれば、騙されることは少ないと思われます。
もちろん、決算書自体が読めない経営者は、騙されてもしょうがないのかもしれませんが・・