血糖値スパイク(=食後高血糖)をもつ総合内科専門医として、令和2年4月からリアルタイム血糖値測定器「フリースタイルリブレ」を装着しています。糖質については、過剰に制限することなく、過剰に摂取もしないように気を付けています。そうすると、時に便秘気味になることがあります。そんな時には、血糖にも優しく、排便コントロールの強い味方が「大麦」です。
目次
1.水溶性食物繊維が豊富
大麦には水溶性食物繊維である「βグルカン」が6割、その他「不溶性食物繊維」が4割とバランスが良く含まれています。そのため、消化管のなかでゲル状になり食べ物の移動が遅くなし、糖質の吸収が緩やかになり血糖値の上昇を防ぎ、脂質の吸収を抑えます。また、胃や腸の中で水分を吸って膨らむため、満腹感も感じられ過食を防ぎます。
2.玄米の3倍以上の植物繊維
ちなみに、大麦100gに含まれる植物繊維は9.6gです。これは、白米の19倍以上、玄米と比べても3倍以上の量です。ご飯を炊く際に、白米を8割、大麦を2割にして炊くだけでも血糖の上昇を抑えながら、植物繊維も摂取することができるのです。植物繊維のおかげで、腸内細菌の善玉菌も増やすため、排便コントロールも良好になるのです。
3.脂質代謝も改善
大妻女子大学名誉教授の池上幸江氏らの研究では、脂質代謝の改善も報告されています。
“研究では、主食として大麦を50%含む麦ごはん(βグルカン3.5g含有)を1日2食、12週間毎日食べると、総コレステロールと悪玉のLDLコレステロールが低下し、内臓脂肪も減り、ウエスト周囲径が減少することが明らかになった。精白米のみを食べたグループでは内臓脂肪面積はほとんど変わらなかった。“
4.大麦摂取のお薦め
我が家では、お米を炊く際には、大麦を混ぜて炊いています。それ以外にも、以下に紹介した大麦をヨーグルトに混ぜて食べています。紹介した大麦は、サラダにかけてもおいしいですし、納豆と一緒に混ぜても美味ですのでお薦めです。