【お薦め本の紹介】国民総株主

【お薦め本の紹介】国民総株主

子供のころから、周囲の親たちは当たり前に株式投資をしていました。そのため自分も資本主義社会で株式を保有することは当たり前と思っていました。この本で、日本人は3割しか株式を保有していないことを知って驚きでした。この本を読んで、少しでも日本人の金融リテラシーが上がることを希望します。

  • お金配りをやった結果、いろいろなことに気づかされました。 まず一番に思ったのは「とにかくみなさんお金に困っている」ということ。
  • この世の中は資本主義だ。資本を持っている人に有利にできている。それなのに残念ながら日本人で株を持っている人は3割にも満たない。ここから変えていかないと根本的な部分の解決にはならない。
  • これから僕が配るのは「株」です。 株をみんなに持ってもらって「国民総株主」を目指します。
  • 労働する人、消費をする人、資本を持つ人、それぞれが資本主義の中では大切なプレイヤーではありますが、主役は誰かと問われれば、それは資本を持つ「資本家」です。
  • たとえばアメリカでは、株式投資家比率は国民の約 60%です。半分以上の人が株式投資をやっている。 香港やシンガポールも6割弱です。
  • 株式投資家比率の高い国ほどPERが軒並み高いことがわかります。
  • 株式投資家比率とPERには一定の相関性が見られます。PERは投資家の企業に対する「期待値」でもある
  • 日経平均株価は4万円前後を行ったり来たりしていて、PERは 15 ~ 16 倍ほど。  一方で株式投資家が 60%近くいるアメリカの「S&P500」のPERは 25 ~ 26 倍ほど。
  • 松下幸之助さんは「日本国民たるもの、なんらかの会社の株を持ち、経済社会に主体的に参画して、一緒になって日本経済を盛り上げる一員になるべきだ」というようなことを言っています。
  • 株主に投資した株式から受ける利益だけでなく、投資することによって産業が興隆し社会が繁栄するところから起こる、いわゆる社会共同の繁栄による利益なり恩恵を受けることができる。つまり大衆は、株をもつことによって二重の利益を得られるわけである。
  • GAFAMは、シリコンバレーを中心とした投資家をはじめ、アメリカ人の株式投資家比率が高いことによる、資金調達のしやすい土壌の産物
  • 「魚をあげるのではなく、釣り方を教える」ようなことをしないと根本的な解決にはならないのではないでしょうか。
  • 与えられていると、どんどん自分のことを「被害者」のように思い始めて、「もっともっと」と傲慢になっていく。お金持ちに対しても「なんでそんなにお金あるのに配らないんだ!」という思考になってしまう。
  • 大切なのはやはり「主体者になる」ということです。 資本主義なんだから、資本を持たないと始まらない。「1株でもいいから資本を持とうよ」ということなんです。
  • アメリカのコンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーが1999年に発表したレポートで、「インベスタマー」という言葉が使われました。 これは「インベスター(投資家)」と「カスタマー(顧客)」を組み合わせた造語で、企業から見ると、お客さま兼株主のことです。 そして、このインベスタマーが企業にもたらす利益は、普通の顧客の2倍にあたるとの発表もされています。
  • ポイントが、企業からの一方的な「束縛」だとすると、株を持ってもらうことは、相互利益を願い合う「結婚」のようなイメージに近いかもしれません。「一緒にいい家庭(経済圏)を築いていきましょう!」という関係性や世界観です。
  • 株を持っていてよかったと思う人を1人でも多く増やしていくことが、日本の経済にとっても大事なんじゃないかと思います。
  • お金持ちたちの中だけでぐるぐるお金が回る世界に対しての不信感が世界中で強まっているように感じます。
  • これからの資本家像は、独占ではなくシェアです。シェアすればするほどうまくいく時代になります。見せかけのシェアではなく、資本をシェアする。
  • 国民総株主になる世界では、経営者には「共感力」や「巻き込み力」が必要になります。
  • 僕が思う「日本らしさ」とはなんなのか。そのひとつに日本人の協調性や利他の精神があげられると思っています。 「自分さえよければそれでよい」ではなく、みんなによいことが自分にとってもよい、と普通に思える人が多いのが日本人の特徴であり、他国に誇れるところだと思っています。
  • 何かを変えたいのなら経済を動かしていかなければなりません。政治に過度な期待をしないようにしたいものです。
  • 資本を持って、主体的に経済に参加する。   他人事 ではなく、自分事として経済に参加する。  1人でも多くのみなさんが、この醜くも美しい資本主義の社会を、資本家として 闊歩 する姿を楽しみにしています。
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