私は2000年4月の開業以来、毎月、地銀とJAと信用金庫で積立預金をしてきました。お金を貯めるということよりも、金融機関への経営者としての評価を上げるためでした。しかし昨今の低金利の時代、積立預金をしているからといって評価されるわけでもなく、数年前に地銀は集金サービスを廃止、ついにJAも2024年4月1日から集金サービスを終了します。しかし、集金サービスが無くなっても定期的にお金を貯める習慣は金融リテラシー向上にも重要です。
目次
1.集金業務でビジネスは成立しない
この低金利の時代、銀行員が毎月集金をしに地域を回っている姿には不安を持っていました。彼らの給与を考えれば、積立預金で集まった預金による運用益では賄えません。金融機関としては、こういった人間関係を通じて利益率の高い投資信託のような「ぼったくりクソ商品」を販売できれば元は取れるのでしょうが、これでは消費者にとっては迷惑です。ちなみに近所の信用金庫は相変わらず集金業務をしてくれています。おせっかいですが、早めに廃止される方が賢明だと思います。
2.積立預金が信用につながった時代も
日本マクドナルドの創業者である藤田田さんが、「私は、30年間毎月10万円を住友銀行に定期積立をしてきました。30年経ったときにいくらになったと思いますか?」という質問をされていました。「年間120万円を30年?」といった具合に考えるわけですが、結果1億円だったそうです。藤田さん曰く、「確かに1億円も凄いですが、私は住友銀行からそれ以上の信用を得ることができました」とのことでした。
3.何度か役に立った
私も藤田田さんを真似て毎月の積立預金をしてきました。しかし、融資の際にこれらが話題に上ることはなく、あくまで自己資金や決算書の数字のみで判断されていました。やはり金融機関の「晴れの日に傘を貸して雨の日に取り上げる」は健在だと思います。
しかし積立預金は気が付いたときに結構たまっていて、新規事業の自己資金に使ったり、個人の支出に使うことができたので役には立ちました。
4.金融庁も積み立て投資を推奨
これからは国を挙げて投資を推奨しているようです。金融庁は以下のホームページで資産運用シミュレーションできるようにしています。皆さんも是非、いろいろな数字で試してみてください。藤田田さんの時代に月10万円を年利7%で30万積み立てると121,997,100円と確かに1億円を超えます。
シミュレーションからもう少し身近な例を紹介します。
月額1万円を金利3%で20年間・・3,283,020円
月額1万円を金利6%で20年間・・4,620,409円
月額1万円を金利6%で30年間・・10,045,150円
これでわかることは、金利が倍になっても同じ20年の積み立てでは1.4倍程度の違いです。
しかし、同じ金利運用しても積立期間が20年から30年になると2.1倍になります。
つまり、金利以上に1年でも早く投資を始めることが大事なのです。
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html
5.今後は定期的なNISA積み立ての時代
金利以上に投資期間が大事といっても、最低限の金利は必要です。しかし日本国内の金利では、インフレでいずれお金の価値が激減します。令和6年からは積極的に新NISAを使って、5%g程度の運用益を維持することが必要です。詳細については以下の記事を参考になさってください。
6.まとめ
- 積立預金は金利は期待できなくてもまとまったお金を貯めるには有効でした。
- しかし多くの金融機関では集金による積立預金は廃止の方向です。
- 毎月の積み立て分を、令和6年1月からの新NISAに振り替える良い機会です。