認知症治療薬を販売する製薬メーカの熾烈な戦い

認知症の治療薬を販売する製薬メーカでは、熾烈な競争が起こっています。

1年前までは、エーザイ製薬のアリセプトのみが販売されており、一人勝ちでした。

皆さんも“ちびまる子ちゃん”を使ったCMを見られたことがあるのではないでしょうか?

これは、強者の戦略としてのコマーシャル、キャラクターを使ったイメージ戦略の典型的なものです。

話によると優秀なマーケッターがついていたようです。

 しかし、今年に入って、特許消れでジェネリックが販売されて様相が変わってきました。

アメリカでは、1500億円の売上の9割が消え、日本国内でも25%近い売上げ減となっています。

総売上8000億円のうちの2割近くの売上を失ったのです。

ここで強者であるエーザイが取るべき戦略は?

これは営業で良く用いられるABC分類の“A(a)”をいかに維持するかです。

認知症治療薬は、通常の生活習慣病の薬に比べ、処方する医療機関とそうでない医療機関の差が激しいものです。

実際に、アリセプトが月で5000錠以上処方されている医療機関は200件前後です。

つまり、エーザイにしてみれば全国でたった200件、(多く見積もってもせいぜい1000件)の“A(a)”を維持すれば良いのです。


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但し、現実には、その戦略の実行も結構難しいようです。

  さらに1年前に武田製薬、ノバルティス&小野製薬、第一三共が新薬を販売し始めました。

彼らは、弱者の戦略として“A(a)”医療機関への猛烈なアプローチをしています。

ここで取られる戦略は本来、“一点集中および接近戦”であるべきです。

しかし、弱者であるのに本来強者が取るべき戦略を取ってしまい、経費の割に効果を出していないメーカもみられます。

 まさに生き残りをかけた熾烈な競争の中で、経営者による戦略の差が明らかです。

正直、どこかのメーカのコンサルティングをしてみたいほどです。

個人的には、エーザイを含めた武田製薬、ノバルティス&小野製薬、第一三共のどこかが、確実にトップシェアを取ると考えています。

実は、薬の効果だけを見れば答えは明らかなのですが、この業界は営業力も馬鹿にできません。

しかし、少なくとも当法人の所在する岐阜県では、薬の効果に基づくシェア構成になるようにしたいと考えています。

当グループのシェアが岐阜県のシェアになり、さらには全国のシェアになる事を希望しています。

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