大好評!・・ケアリングデザイン展

社団法人ケアリングデザインの最初のイベントとして、平成25年10月25日から30日まで池袋西武で“ケアリングデザイン展”を開催しました。その目玉は、58平米のマンションのリノベーションでした。単なるリノベーションでなく、住まう人の生活を、物語仕立てにして皆で意見を出し合って具現化しました。

具体的には、65歳を超えたご夫婦が対象です。ご主人は、定年後糖尿病を発症し趣味の写真撮影をしながらウォーキングを行い、時には台所にも立つようになりました。奥様は、お茶の先生をしていましたが、変形性膝関節症で正座ができなくなり、教室を締めることも考えていました。

まず、膝の悪い奥様のために椅子に座ってお点前ができるような道具を提案しました。これなら正座をしなくても可能ですし、熱源は電気ですのでマンションでも対応可能です。膝が悪くなくても、マンション生活のために是非欲しいという声が多く聞かれました。一方、お点前で入れていただいたお茶は、表面が畳表でできている机に座っていただきます。これなら、今まで通りお茶の教室が続けられます。

旦那様も立たれる、キッチンは、一直線でもL字型でもない140度の角度をつけたものです。これは人間工学的に、動線がとても有効に使える角度だそうです。角度をつけた反対側には、椅子に座ってお茶が飲めるスペースもできます。これには惚れこまれたお客様が見えて、本来売る予定はなかったのですが、お分けすることになりました。

ベッドは、高級ベッドメーカシモンズさんの4モータのベッドを展示しました。革張りでデザイン性豊かでありながら、頭と背中と足元と全体が動きます。通常介護ベッドですとデザインがありません。一方、デザイン性があるベッドは4モーターのような機能が足りません。機能とデザインを共有したシモンズさんのベッドはまさにケアリングデザインそのものです。入院の経験のある来場さんが、これこそ病院の特別室に欲しかったと絶賛していました。その他にもお風呂は檜風呂ですが、頭側に足を一つ入れられるスペースがあり、万が一介護が必要な時にも対応しやすくなっています。


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また、照明は最近発売されたばかりの太陽光に限りなく近いLED照明でした。年を経ると、明るいだけの照明では疲れてしまいます。部屋に入った途端に、とても優しい光ですねと絶賛される方も見えました。全部は紹介できませんが、このような提案を6日間かけて行いました。多くの方に来場いただき新しい気づきもいただきました。デザインに関わることは、自然に “快や不快”を意識することになります。多くの方々に、少しお金と関心を掛けることで扁桃核を刺激した生活を過ごしてもらいたいものです。

     

     

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