血糖値スパイク(=食後高血糖)をもつ総合内科専門医として、令和2年4月からリアルタイム血糖値測定器「フリースタイルリブレ」を装着しています。リブレによって頻回に血糖が測れることで、カロリーの割に血糖が上がりにくい食材もあれば、逆にカロリーの割に血糖が上がりやすい食べ物があることがわかってきました。
カロリーが比較的低いのに血糖が上がりやすい食べ物の代表格は、「おまんじゅう」です。おまんじゅうなどの和菓子は、洋菓子の比べてカロリーが低いのですが、血糖値はとても上がりやすいのです。以下のように、まんじゅうや大福といった和菓子はショートケーキよりも低カロリーではありますが、糖質を多く含みます。
種類 | 糖質量 | カロリー |
まんじゅう | 29.5g | 132kcal |
蒸し饅頭 | 13.5g | 60kcal |
もみじ饅頭 | 18.4 | 105kcal |
大福 | 50.3g | 235kcal |
どら焼き | 55.6g | 284kcal |
羊羹 | 66.9g | 296kcal |
ショートケーキ | 43.0g | 327kcal |
シュークリーム | 25.3g | 228kcal |
糖質は、脂質やたんぱく質などと組み合わせると、血糖値の上がり方がおだやかになります。一方で和菓子は、油脂が低くく糖質が多いため、血糖値が急激に上がってしまいます。特に、空腹時に和菓子を取ると、ダイレクトに糖質が吸収され血糖値の急上昇が見られます。特に、15時ごろのおやつとしておまんじゅうを食べると血糖値が急激に上昇します。その後、下がりきる前に夕食を迎えるわけです。長時間高血糖状態が続いてしまうので、避けることが賢明です。
どうしても和菓子が食べたいときは、食後のデザートとして摂取する方が、血糖の上昇は緩やかになります。