絶対は絶対ない

2016-06-17

認知症外来をやっていて感じることがあります。
ある程度
年齢を経てからは
“絶対は絶対ないです”

外来患者さんが
良く口にされる表現があります。
『毎日、薬を忘れずに飲んでいるのですが
薬が余っています』
カルテを確認して
処方日数と
診察の間隔を
確認しても
飲み忘れがなければ
余る訳はありません。

患者さんに優しく
“飲み忘れていませんか?”と確認すると
強い口調で
“薬の飲み忘れは絶対ありません”
挙句には、
怒りだす方さえいらっしゃいます。


長谷川嘉哉監修の「ブレイングボード®︎」 これ1台で4種類の効果的な運動 詳しくはこちら



当ブログの更新情報を毎週配信 長谷川嘉哉のメールマガジン登録者募集中 詳しくはこちら


実は、薬の飲み忘れは
認知症の初期症状の一つです。
つまり前頭葉機能の低下が原因で
引き起こされるのです。
そのうえ
自身の間違いを認識することができずに
最後は
感情のコントロールができなくなって
怒ってしまう。
結構、迷惑です。

しかし、初期の段階では
患者さんにお話しして
理解していただくことで
対応を改善することができます。
『絶対は絶対ありませんからね・・
そして、かっとしたら
深呼吸をしてください』
とお願いします。
これだけで穏やかになる方も
結構いらっしゃいます。
もちろん
これらが理解・実行できなければ
認知症が進行したとも言えるのです・・

長谷川嘉哉監修シリーズ