先日、『サムライと愚か者 暗闘オリンパス事件by山口義正』を読みました。
本の内容は、『会社を私物化する経営者、粉飾に群がる闇の人脈、批判を潰される社員たち。オリンパス事件は「失われた20年」の日本そのものだ。マスメディアが無視する中、内部告発と極秘資料をもとに、著者がたった一人で追及した経済スキャンダルの全貌。』
オリンパスは、内視鏡で7割を超える圧倒的なシェアを誇っており、当院でも橋本先生の院長就任とともに購入しました。
やはりNO1企業のため、値引き交渉も強気であった記憶があります。
そんな、オリンパスの話です。
一時、今回の問題で株価が急落したときも、株の購入を考えたほどです。
この本を読んでからの感想は、購入しなくて良かったです。
本の中で、印象に残ったのは以下の文章です。
“ウッドフォードが少しだけ感情を込めて私に尋ねたことがある。
「日本人はなぜサムライとイディオット(愚か者)がこうも極端に分かれてしまうのか」
身の危険を顧みずに不正を追及しようとするサムライもいれば、遵法精神に欠け不正を働いたり、何の疑問も持たずにこれを幇助したりするイディオットもいる。不正を働いた企業側に回って正論に耳を塞いでしまう金融機関もイディオットに分類されるかもしれない。――本文より”
実は、これについては私も別の基準で感じることがあります。
つまり、その人間が、1980年から1992年のバブル時代を如何に過ごしたで、行動規範が形成されているような気がします。
バブル期に30-40歳代であった人は、現在、50-70歳です。
まさに、大企業の経営陣に多く見られます。
彼らは、どうしてもバブル時代の思考で経営してしまうのかもしれません。
それでいて、何か“ずるい事”も容認してしまうのです。
私も、事務長を数人雇用しましたが、正直今の60歳前後は使い物にならない方が多いようです。
逆に、それ以上の世代の方は、やはり昔の日本人的な道徳観を持っています。
また、今の20歳台は、バブル自体を知らず、就職でも苦労しています。
そのため、若い人ほど真摯に仕事に取り組んでくれます。
不思議にパートさんで、『私は、パートだから』と言い訳される方は、ほぼ50歳以上の方です。
皆さんも、自身が1980年から1992年のバブル時代に何をしていたかを振り返ってみてはいかがでしょうか?