日曜日のテレビドラマ半沢直樹の視聴率が凄いようです。我が家でも、女子供が夢中になって見ています。内容というより、水戸黄門的な“勧善懲悪”が受けているようです。話題から取り残されるのも悔しいので、原作2冊を読んでみましたが、ストーリーの共通点として『信用・先物取引』を題材にしていました。
一作目は、銀行の支店長が5000万円の報酬で、悪事に手を染めています。都市銀行の支店長の年収を考えると5000万円程度では買収はできません。しかし、支店長は株の信用取引で5000万の負債を抱えているという設定でした。皆さん、『こんなことはドラマや小説でのこと』と思っていませんか?私の父親は元銀行員ですが、行内で2名先物取引が原因で行方不明になったそうです。そのため、昔から“『信用・先物取引』にだけは手を出すな!”と厳しく言われていました。しかし現実には、私の厳しくて有名な顧問会計士さんも先物取引で数100万円の損をされています。また、経営者仲間も、外貨の信用取引で自己破産されています。どうも、中途半端な経済観念をもった人の方が被害にあいやすいようです。
通常の投資は、例えば100万円投資しても最悪ゼロになるだけです。しかし『信用・先物取引』の仕組では、100万円投資して5000万円を損することさえあることが人生をも狂わせてしまう原因です。
先日から、始まった2作目のドラマは、法人が『信用・先物取引』に手を出してしまい、莫大な特別損失を抱えるという設定です。やはり、個人でも法人でも、『信用・先物取引』には手を出さないことが賢明です。ドラマで、“倍返し”などという言葉に喜んでいるだけでなく、子供さんに『信用・先物取引』の怖さを教える機会にされればいかがでしょうか?
ちなみに、このドラマは結構原作に忠実です。異なって描かれている点は、半沢直樹の奥さんをドラマでは良妻として描かれていることです。個人的には、原作で描かれている “悪妻”の方がホッとします。