デザートとおやつ、血糖値を上げやすいのはどっち?・・血糖値スパイクドクターの提言⑧

デザートとおやつ、血糖値を上げやすいのはどっち?・・血糖値スパイクドクターの提言⑧

血糖値スパイク(=食後高血糖)をもつ総合内科専門医として、令和2年4月からリアルタイム血糖値測定器「フリースタイルリブレ」を継続して装着しています。リブレによって頻回に血糖が測れることで、同じ食材でも食べ方によって血糖値の上がり方が異なることに驚いています。特に、おなじ果物やお菓子でも、デザートして食べる場合に比べて、おやつとして食べる場合の方が、血糖値が上がりやすいのです。

改めて、デザートとおやつの違いを定義します。

  • デザート:食事の後に提供される果物や菓子のこと。甘く風味の良い菓子類で食後の満足感をより強めるもの。
  • おやつ:漢字で「御八つ」と書きます。これは江戸時代に使われていた時間の単位の一つで「八つ時」を指します。これは、現在の午後2時から4時をさします。

デザートとおやつの違いは、「デザートはある程度食事をした直後に食べるもの」、一方で、「おやつは食事をしてから時間が経っていて、空腹に近い状態でたべるもの」です。現在、食後の高血糖を予防するために「ベジファースト」と言って、食事の最初に野菜から食べることが推奨されています。先に繊維の多い食事を摂ることで、 血糖の吸収を遅らせるのです。

同様の効果が、デザートでも見られるのです。果物やお菓子を食べても、デザートでは、消化管の中に食べ物があるため、血糖の上昇が抑えられるのです。一方、おやつは、空腹に近い状態で食べるため、ダイレクトに血糖値が上がってしまうのです。そのうえ、上がった血糖値が下がりきらないうちに、夕食でさらに血糖値が上がってしまうのです。患者さんによっては、おやつを止めただけで血糖のコントロールが改善する方がいらっしゃいますが、これも納得できてしまいます。

どうしても甘いものが食べたい方は、おやつでなく、デザートして食べられることをお薦めします。


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