改善した糖尿病のコントロールが悪くなる患者さんの特徴5選

改善した糖尿病のコントロールが悪くなる患者さんの特徴5選

糖尿病と診断されてからの患者さんの行動は様々です。糖尿病と診断されても危機感がなく、生活習慣も全く変えない方もいらっしゃいます。残念ながらそのような方は、薬の種類だけが増え、いずれはインスリンも必要になります。

一方で、危機感をもち糖尿病のコントロールを良好に改善してくれる患者さんもいらっしゃいます。医師としてはとても嬉しいのですが、その中に再度悪化してしまう患者さんいらっしゃいます。そして、その方々には一定の傾向があります。

今回の記事では、総合内科専門医の長谷川嘉哉が、いったんは糖尿病が改善しても再び悪化させてしまう患者さんの特徴をご紹介します。

 1.極端な食事制限

糖尿病のコントロールにおいて食事コントロールはとても重要です。だからこそ、無理のない食事療法を継続することが大事です。しかし再び悪化させてしまう患者さんは、極端な食事制限をします。結果、一度は薬が不要になるまでには改善します。しかし、無理は続きません。結果的に食事制限も緩み再び悪化するのです。

2.極端な運動

糖尿病のコントロールにおいて運動は重要です。基本は、30分程度の有酸素運動を週に3-4回で十分です。しかし、それ以上に1日1-2時間を運動を、休むことなく行うような過度な運動を行う方がいらっしゃいます。確かに血糖値は改善するのですが、やはりあまりに過度な運動は継続できません。結果的に運動習慣も緩み再び悪化するのです。

3.栄養指導を継続しない

糖尿病は、単に食事量を減らせばよいわけではありません。食材を工夫することで、無理なく継続した食事療法が可能になります。その際に重要なことが栄養指導です。当院では、定期的な栄養指導を進めています。多くの方は継続して頂けるのですが、糖尿病が悪化しやすい患者さんは、「内容が同じ」「十分わかっている」といって栄養指導を継続されません。そんな方は結果として、糖尿病が再び悪化するのです。


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4.外来受診間隔を伸ばしたがる

糖尿病が悪化しやすい患者さんは、なぜか受診間隔を伸ばしたがります。「これだけコントロールが良いのだから、受診は2か月に1回でも良いですよね?」と言われます。たしかに糖尿病のコントロールが良くなれば、診察をして採血をする必要性も減ってきます。しかし患者さん自身から受診間隔を伸ばすことを望まれる方は、不思議と2か月もたつと緊張感が緩み結果として、糖尿病が再び悪化するのです。

5.歯科受診を軽視する

糖尿病のコントロールにおいて歯周病のコントロールは重要です。そのため、当院の糖尿病患者さんには、歯科受診を積極的に進めています。多くの患者さんは定期的に受診をすることで歯周病のコントロールもしてくれます。しかし糖尿病が悪化しやすい患者さんは、意味不明な理由をつけては、歯科受診を拒否されます。結果として、糖尿病が再び悪化するのです。

6.まとめ

  • せっかく糖尿病のコントロールが良くなっても再び悪化する患者さんがいらっしゃいます。
  • 彼らには、極端な食事制限・過度な運動・栄養指導を継続しない・受診間隔を伸ばしたがる・歯科受診を軽視するといった特徴があります。
  • 彼らを反面教師とすることで、糖尿病のコントロールを継続することが可能になります。
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