認知症外来をしていると、
老後に備えて、若いうちから
改めておいた方が良い習慣があることに気づきます。
その三つ目は、
女性関係です。
患者さんによっては、
突然、自宅から離れた場所に出かけてしまって、
迷子になる方がみえます。
その場所は、
職場でも
身内が住んでいた場所でもなさそうです。
ご家族に伺うと、
そこは、”患者さんの昔の愛人が
住んでいた場所”とのこと。
もちろん、そこには愛人さんはすでにいらっしゃいません。
しかし、何よりも、
ご家族がその場所を知っていることが驚きです。
以前、東京都知事選に立候補した
鳥越俊太郎さんと
東京・名古屋・福岡で講演をご一緒したことがあります。
その時、鳥越さんが
『自分は、認知症になって
自分しか知らないことが
他人に知られることが心配なんです』
と言われました。
そこで、私が最初に紹介した
『私の患者さんで、認知症になって
昔の愛人の家を訪ねた方がみえますよ』
とお話しすると、
『本当ですか!!』と
相当驚かれた様子・・
“鳥越さんも、間違いなく
心当たりがある??”
と思わせる態度でした。