映画の内容以上に、施政者による政策に感心した映画がありました。超高速!参勤交代です。あらすじは、“通常でも8日かかる参勤交代を5日で行うよう幕府から無理難題を押し付けられた小藩が、奇想天外な作戦の数々でピンチを切り抜けようとする時代劇。”です。内容は、最近の映画らしく飽きさせない展開です。派手なアクションや、場面展開、時に色気も交え、観衆を刺激し続けます。正直期待した以上に、楽しめる映画でした。
自分は、それ以上に“参勤交代”という制度に感心しました。この制度は、寛永12年(1635年)に徳川家光によって徳川将軍家に対する軍役奉仕を目的に制度化されたようです。この制度では諸大名は一年おきに江戸と自領を行き来しなければならず、江戸を離れる場合でも妻子は江戸に常住させていました。国元から江戸までの旅費だけでなく江戸の滞在費までも大名に負担させていたため、各藩に財政的負担を掛けると共に人質をも取る形となり、諸藩の軍事力を低下させる役割を果たした、と言われています。結果として平和が続いたとさえいわれている制度なのです。
当事者は大変かもしれませんが、制度としては優れていたと思います。私は医療行政もそうあるべきだと思います。例えば、在宅医療を必要と考えた場合、理念だけ唱えても充足されません。当たり前ですが、開業医は外来だけやっていれば十分稼げているのです。そこで外来だけでは、その収入が激減する政策を取れば、こぞって在宅医療に取り組みます。医師の養成には私学・国公立関わらず多額の費用が使われています。この程度のことは、医師も受け入れるべきと考えます。当然ながら、多くの国民のためになるのですから・・